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弓倉 整 院長

SEI YUMIKURA

地域のかかりつけの医師として。時間をかけた診察で患者さんと共に治療にあたります

日本大学医学部卒業。同大学医学部附属板橋病院に勤務(循環器内科)。その後、宇宙開発事業団副主任開発部員として、国内宇宙飛行士の初飛行に日本側健康管理医師として従事。1996年より『弓倉医院』院長に就任(東武東上線「常盤台駅」より徒歩10分、東武東上線「中板橋駅」より徒歩9分)。

弓倉 整 院長

弓倉 整 院長

弓倉医院

板橋区/南常盤台/中板橋駅

  • ●内科
  • ●循環器内科
  • ●小児科

宇宙開発事業団での日々が今の活動の糧に

弓倉 整 院長

父がこの地で開業医をしておりました。父が43年。2代目として私が跡を継いで20数年経ちますから、もう70年近くこの地で診療を続けていることになります。
大学卒業後は、母校である日本大学医学部附属板橋病院の循環器内科に籍を置きました。宇宙飛行士の健康管理医として日本の有人宇宙計画に携わってみないか。そんな話をいただいたのは、30歳を過ぎ、循環器の医師としてそろそろ中堅に差し掛かろうとする時期でした。今でこそ日本人宇宙飛行士という存在は広く認知されていますが、当時はそれこそ雲をつかむような話で(笑)。循環器のメインストリームから外れてしまうことに危惧を覚えはしたものの、医師としての新たな可能性を考えても、このようなチャレンジの機会は滅多にないということで手をあげさせていただいたのです。
今振り返れば、当時の経験は非常に貴重なものでした。お医者さんは病院の中で生きることになりますから、どうしても世界が狭くなります。そこへいくと、エンジニアに囲まれ、畑違いの人とコミュニケーションをとっていく日々は刺激的でした。また宇宙開発事業団は国の事業でしたから、予算の折衝等の役割もあって、行政との付き合い方と言いましょうか、そのやり方についても学ぶことが出来ました。私は今、公益財団法人日本学校保健会の専務理事を務めさせていただいています。行政の方とお会いする機会もあるのですが、そこでのネゴシエーションの仕方は、当時の経験が大いに役立っているように思えます。臨床だけの世界にいたら、とても経験出来ない貴重な日々でしたね。

専門性を活かしながら、地域密着のかかりつけ医としての責任を全うしたい

弓倉 整 院長

循環器が専門になりますので、動悸や息切れ、胸痛等の症状で来院される方が多いですね。それに加えて、高血圧や糖尿病などの疾患を健康診断で指摘され、通院される方が主となります。また当院では認知症のご相談も承っています。もう14、5年前のことになりますが、私は「板橋区認知症を考える会」の設立に関与しました。当時は、認知症の専門医制度もまだなかった時代。「認知症になればもう診ることはできない」という風潮もまだまだ残っていました。だからと言って、神経内科や精神科に送るだけになると、かかりつけ医としての責任が保てないことになります。そこで、介護を含めた多職種の方々との連携を含め、認知症に対する理解を深め、包括的なケアのやり方を構築していくのがこの会の趣旨でした。今後、高齢化社会はますます進み、認知症の患者さんのケアの重要性が増していくことは間違いありません。かかりつけ医として、最後まで責任を持って診させていただければと思っています。

生活習慣病の治療は医師と二人三脚

弓倉 整 院長

診療の際には、患者さんの些細な変化に気をとめることが大切です。例えば認知症であれば、通院の間隔が不規則になってきたり、会計時のお金の払い方が変わってきたりと、一種のサインが見られることがあります。通常の診療の中で、そうしたことを見逃さないことが大切になります。

コンコーダンスと私は申し上げていますが、治療は患者さんとの意識共有が重要です。病気を治すのは患者さんであり、私どもはその手助けを患者さんと対等の立場で見守っていくべきなのです。「あれを食べてはダメ」「これをしなくてはならない」と言うのは簡単です。しかし、患者さんを叱るような態度ですと、重要な情報を聞き出せないということが往々にして起こるものなのです。生活習慣病は、悪くなることもあります。人間ですから、うっかりということもありますからね。そこで患者さんと話し合い、何が原因で経過が思わしくないのかを患者さんご自身に気づいていただくことが大切になってきます。我々が治す、という意識で臨むのではなく、患者さんご自身が積極的に治療に臨んでいただけるよう、その人に合った形でのサポートを続けてまいります。

患者さんの症状を細かく見極めるため、初診の診察にはじっくりと対応

私が大学病院のCCU(冠疾患治療室)にいた30数年前、死亡率は20パーセントにのぼっていました。その中でつくづく思ったことが、心筋梗塞になった人を助ける医療も大事だが、そうならないように持っていくことが大切ということでした。
生活習慣病はその名の通り、生活習慣に起因する病気ですから、多くの人が思う以上ににケアすることが可能です。そのためにも、血圧や糖尿病の治療は数値を下げることが目的ではなく、その先にある脳卒中や心筋梗塞を防ぐために必要ということを患者さんに認識していただく必要があります。当院では初診の方に対し、30分ほどのお時間をちょうだいし、ガイドラインや治療方針をこと細くご説明するようにしています。生活習慣病の治療は継続的にやってこそ意味のあるもの。その必要性をみなさんにご理解いただくためには、重要な過程と考えています。

これから受診される患者さんへ

昨今、「正しく恐れる」という言葉を盛んに耳にします。この言葉は、物理学者で随筆家でもある寺田寅彦という人物が著した文章が元になっているのですが、実は微妙に言葉が変わっているのです。「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい」というのが、彼の書いた文章です。ここでは、「恐れなさい」と言っているのではなく、「正当に怖がる」ことが難しいと述べているだけなんですね。病気の本質や状況を正確に理解すること、もしくは正当に怖がることはなかなかに難しいこと。その手助けをするために、私たちの存在があると思っています。繰り返しになりますが、病気の治療は、患者さんと私たちの共同作業になります。お身体のことで何か困ったことがありましたら、どうぞ気兼ねなくご相談いただけたらと思います。

※上記記事は2020年9月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

弓倉 整 院長 MEMO

循環器専門医

  • 出身地:東京都
  • 趣味:山登り、バイオリン演奏、音楽鑑賞、読書
  • 好きな作家:池波正太郎
  • 好きな映画:「ハッピーエンドなもの」
  • 好きな言葉:「一切の生きとし生けるものは、幸福であれ 安穏であれ 安楽であれ」
  • 好きな音楽:クラシック
  • 好きな観光地:北アルプス、奈良

グラフで見る『弓倉 整 院長』のタイプ

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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