髙橋 えみ子 院長
EMIKO TAKAHASHI
お薬だけに頼らない、医師がカウンセリングをおこなう心療内科クリニック
金沢医科大学医学部卒業。小児科医として複数の医療機関に25年間勤務。小児科医でもある木下敏子医師(家族療法家)の下で家族療法を学び、カウンセラーとしても活動。2009年に『メンタルクリニック赤とんぼ』を開設(JR埼京線「十条駅」より徒歩4分)。
髙橋 えみ子 院長
メンタルクリニック赤とんぼ
北区/上十条/十条駅
- ●心療内科
小児科医から心の病を診る人に
私はこちらを開業するまで、小児科医として各地の病院で25年勤務してきました。その中で、不登校やストレスによって発熱・嘔吐する子ども、虐待を疑われる子ども達がいました。そうした子については、身体だけを診ていては見抜けない、治療ができないケースが多々あったのです。彼ら彼女らに対して適切な対処がとれるよう、小児科の枠にとどまらず様々な場所へ出かけ、研鑽を積むことになりました。その過程において、小児科医であり家族療法家である木下敏子先生との出会いは非常に大きなものでした。私は先生のもとに弟子入りし、摂食障害や不登校などに対応する治療チームに入ったのです。以後、小児科医として勤務する一方で、女子大学学生相談室のカウンセラーや学童クラブ巡回指導員など、一般のお医者さんが関わらないようなことまで体験させていただきました。
そうした体験の先に、『メンタルクリニック赤とんぼ』を開院する運びとなったのです。まだ医学生だった頃、私は子どもが好きでしたから、小児科医か精神科医のいずれかになりたいと思っていたのです。はからずも、その両方を経験できましたね。
小児の診療も可能なメンタルクリニック
当クリニックではうつ病や不安障害、パニック障害、不眠症や自律神経失調症などの患者さんを診療しています。またお子さんの不登校や問題行動については、小児科医時代から長く関わってきていますから、一種の専門分野と言えるでしょう。また最近では、いわゆる産後うつのお母さん方を診療することも多くなってきました。
当院には、誰と一緒に来られても構いません。夫婦一緒にカウンセリングを受けたり、子どもと一緒に来る方も多いですし、お子さんが泣いたり喚いたり、飛んだり跳ねたりしても全く気にされる必要はないのです。お茶とお菓子などもご用意していますので、ゆっくりと寛いでいただけたらと思います。
お薬に頼りきりにならない治療を
お薬だけに頼らない治療を心がけています。お薬をまったく使わないというわけではなく、症状によって必要最小限の種類・量・期間で用いることがあります。もともと使う量が少ないものですから、減量・中止に持っていくことも難しいことではないのです。お薬は、いっときの症状を軽くする手助けとしては意味がありますけれど、根本的な治癒を目指すには、別のアプローチが必要になると考えています。
先ほどの産後うつを例にしましょう。産後うつでは、環境面の改善が鍵になります。お子さんを保育園に入れたり、家族や周囲の理解、支えをうながすことで、ご本人の心身の負担を軽減することが大切になります。その結果、初期にお薬を使う期間はあったにしても、いずれお薬はいらなくなり、通院の必要もなくなっていくのです。
心の病は、モノの見方や考え方、道徳観や価値観、人生観、人との付き合い方など、それまでの生き方を客観視し、必要ならば改めていただくことが何よりも大切になります。やはり、生き方や生活のリズムといったものが病気を引き起こしている背景にあるのは間違いないことですからね。
治療が終わった患者さんにいつもたずねることがあります。「病気になって気づいたこと、学んだことはありますか?」と。皆さん、何かを得ておられます。例えば、それまでの完璧主義を崩して、「ま、いっか」と思えるような生き方に変えた、ですとか。1人で悩むのはやめにして、周囲に相談できるようになったとか。ほんの少し、見方や生き方を変えてもらうこと。それができることで、病気の再発を防ぎ、明るい未来をつかむことができるようになるのです。
心と身体。その両方にアプローチしていく
毎週火曜日には患者さん向けの体操教室を開催しています。メンタルトレーナーでもある熊野けい子先生にお願いして、私もスタッフも全員参加するものです。またこの他に、森林セラピストの工藤知恵さんが開催されている、森を散策する森林セラピーにも患者さんと参加しています。
心と身体は密接につながっているもの。心だけが病んでいたり、身体だけが病むということはないと思うんですね。うつになれば、気分が落ち込むのと並行して、だるさや疲れ、不眠や食欲不振など、様々な身体的症状が伴います。だからこそ、心理面・身体面、その両方にアプローチする方法が有効になるのです。
私は、このクリニックの診療のみですべての患者さんが良くなるとは考えていません。体操教室や森林セラピー、あるいは私自身が施術を経験して良さを実感した鍼灸院や整体院、気功治療院も患者さんにお勧めしています。私としては、どのような方法を用いたとしても、患者さんが良い方向に向かうのであれば、それで十分なのです。
これから受診される患者さんへ
1人で悩みを抱えず、誰かに相談することが大切です。その上で心療内科・精神科を受診されるのであれば、できることならカウンセラーがいる医療機関をお考えください。しっかりとあなたの話を受け止め、一緒に考えてくれる人の存在が大切なのです。また、「合わない」と思ったならば、セカンドオピニオンを求めることを躊躇しないでください。人と人のことですから、相性というものもあります。先生に気を遣うということもあるかもしれませんが、何よりこれは、あなた自身のことなのです。あなたが良くなるために、最善の道を選んでいただきたいですね。
※上記記事は2020年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
髙橋 えみ子 院長 MEMO
- 出身地:新潟県
- 趣味:読書、散歩、ガーデニング
- 好きな本:『神との対話』『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』
- 好きな映画:『地球交響曲』『こどもの時間』『人生フルーツ』
- 好きな言葉・座右の銘:「医者は謙虚であれ」医師であったおじの言葉です。
- 好きな音楽:「クレア」、ヒーリングミュージック
- 好きな場所:「海や山、自然が感じられるところ」
グラフで見る『髙橋 えみ子 院長』のタイプ
どちらかというと エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
どちらかというと エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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