藤岡皮フ科クリニック
大田区/多摩川/矢口渡駅
- 皮膚科
- アレルギー科
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藤岡 彰 院長への独自インタビュー
都会の喧噪と住宅街の静謐のはざまで
もともとは、人文系に進み、政治思想史か仏教哲学の仕事をしたかったのです。しかし今は日本を代表する学者ですが、少年時代に、当時個人的に教えて頂いていた大学院生の先生方が、正義感が強く理想が高いため、大学紛争に関わり就職等に苦労されているのをみていました。また東邦大学教授だった中山健太郎先生が、同級生の作家兼精神科医の例を挙げられ、「まず資格を取って基盤を作ってから、人文系の活動をしても遅くない」と、医学部に行くことをアドバイスして下さいました。ですから医師になった動機は、それほど高尚なものではないのです(笑)。したがって医学生としてごく平凡な学生生活を送ったのですが、卒後医師として内科を研修した時、たくさんの重症患者さんの主治医になり、その方達の生命を背負う重たさを痛感しました。また真夜中はおろか夜を徹して研究をする先生方がいらして、先生方の背中越しに医学研究に憧れを持ったのです。それから10年間は医学の臨床と研究しか頭になく、人文系のことはどこかに飛んでしまいました。
皮膚科医となったのは、学生時代に患者として北里大学の西山茂夫先生(現北里大学名誉教授)にお会いできたことが大きいと思います。最初に受診した大学の初診医の診察態度や診断がひどく、ある先生に相談したところ紹介して下さいました。対照的に西山先生は優しく親切で、病気のおきる理由などまで教えてくださり、最初は皮膚科というよりも西山先生に興味っを持ったのです。大学院の仕事が早く終わったため、大学院生の内から米国留学ができたのですが、帰国後北里大学にご縁があり、西山先生から直接ご指導を受けることができました。西山先生は膠原病、血管炎、デルマドローム(全身疾患の皮膚症状)が特に詳しく、次々とわずかな皮膚所見から全身疾患を診断されていました。また医学史の本の共著者にして下さるなど、先生には人文系の仕事を始める機会も作って頂きました。本当に素晴らしい先生で、学生時代から今に至るまで心から尊敬しています。
『藤岡皮フ科クリニック』を開設したのは2000年のこと。ここ矢口渡は、山手と下町が上手く混和したかのような、落ち着きのある街。それから、私は歴史にも興味があるのですが、ここは非常に古い歴史を有する土地なのです。歌舞伎の演目にある『神霊矢口渡』の舞台であり、古くは、万葉集の頃にもその名をたどることができます。院内には私が収集した矢口渡の歴史をまとめて展示してあるのですが、診療はそっちのけで、そちらを目的に足を運ばれる方もいらっしゃるんですよ(笑)。
皮膚から全身の疾患を見つめていく
皮膚から全身の疾患を見つけることは、私のライフワークと申してもよろしいでしょう。膠原病や肝臓病、血管の病気もあれば糖尿病などなど、皮膚に兆候が現われてくる病気は数多くあります。甲状腺疾患はその典型的な例で、爪の部分に特徴的な症状が現われます。「爪がおかしい」と来られた患者さんを診てみると、甲状腺疾患だったということは珍しくないのです。
全身疾患が見つかれば、しかるべき先生の元へご紹介することになりますが、それ以前に、診断を的確なものとするため、超音波による検査もおこなっています。1日に1人か2人。皮膚の病気ではないものを見逃さないということも、私に課せられた役割だと思い、日々の診療に臨んでいます。
院長の藤岡先生は、技術面、人間性ともに信頼できる先生です。