たかおクリニックメンタル総合ケア

幡手 隆雄 院長の独自取材記事

幡手 隆雄 院長

「安心して話せる場」「気軽に相談できる場」でありたい

幡手 隆雄 院長ハタテ タカオ

宮崎大学医学部医学科 卒業。東京医科歯科大学精神科 入局。医療法人社団輔仁会 大宮厚生病院 を経て、公益財団法人神経研究所附属晴和病院 医局長に就任。2025年10月に『たかおクリニックメンタル総合ケア』院長に就任。

培ってきた専門性を地域医療に生かしていく

幡手 隆雄 院長

医師になろうと考え始めたのは、ごく自然な流れでした。医者の家系に生まれ、祖父は開業医、父は勤務医。2人の姿を小さい頃から見て育ち、「自分も医者になるのだろう」と、どこかで受け入れていたように思います。多くの職業を思い浮かべたなかでも、医師はやりがいがあり、人の役に立てる実感を得られる仕事だと感じたことが、最終的な決め手でした。
宮崎大学を卒業し、同大学で研修をしていた頃は、内科・外科・精神科のどれに進むかで悩んでいました。そんな中で精神科の患者さんが目に見えて良くなっていく経験を重ね、「自分は精神科で力を尽くしたい」と思うようになったのです。たまたまですが、妻の叔父が東京で精神科医をしていたこともあり、「精神科を学ぶなら東京で」という助言をいただいたことが転機となり、東京医科歯科大学に入局しました。
その後は大宮厚生病院で後期研修を行い、気分障害・不安障害・てんかん、そして救急病棟での統合失調症の急性期治療など、幅広く基礎を固めました。専門医・指定医の資格取得のタイミングで晴和病院へ移ることになり、そこで発達障害や睡眠障害といった専門外来を任せていただくようになりました。
晴和病院では医局長を務めながら非常に多くの症例を担当し、専門性を深める日々を送りました。やがて、自分の経験を地域でも活かしたいという気持ちが芽生え、2025年10月1日に『たかおクリニックメンタル総合ケア』を開業しました。研究との両立を視野に入れつつ、東西線沿線で研究所との往復もしやすい立地の物件と出会えたことも、背中を押した理由のひとつです。

無理をすることなく、ちょっとした不調を相談できる場所に

幡手 隆雄 院長

開業して1か月ほどですが、来院される患者さんの傾向が徐々に見えてきました。病院勤務時代は、複雑な病態を抱え、就労が難しく年金や作業所の支援を受けながら生活している方を診ることが多かったのに対して、こちらのクリニックに来られる方は、基本的に生活の基盤がしっかりされている方が多いと感じています。
特に多いのは、現役で働かれている20〜40代の方々です。仕事のストレスから一時的に心の不調を感じ、早めに相談したいという思いで受診される方が目立ちます。年齢としては、30〜40代が中心で、時折50代の方も来られるという印象です。
疾患としては、適応障害が非常に多い傾向にあります。さらに、若い方のなかには双極性障害の初期症状が出始めて受診されるケースも少なくありません。働き盛りの方が多く住む地域性もあり、「無理をしながら何とか仕事を続けているけれど、調子が落ちてきたので早めに相談したい」というニーズを強く感じています。

疾患の鑑別を重視

幡手 隆雄 院長

精神科領域では「症状だけでは判断がつかない」ケースも多く、正確な鑑別診断が極めて重要になります。例えば、同じ「元気がない」「集中できない」という症状でも、その背景には適応障害、うつ病、双極性障害、発達障害、睡眠障害など、まったく異なる病態が潜んでいることがあります。
特に双極性障害は、状態だけを見ればうつ病と似ていますが、診断を誤ると治療の方向性が大きく変わってしまいます。これまで多くの症例を担当してきたなかで、複雑な病態に向き合う経験を積ませていただきましたが、その経験は日々の診療に大きく活かされています。
開業した今も、症状を丁寧に聞き取り、これまでの生活や背景も含めて総合的に判断する姿勢を大切にしています。患者さん自身も気づいていない要因が症状の根底にあることも多く、短時間では見えない部分もありますが、精度の高い診断につながるよう、毎回の診療で慎重に向き合っています。

睡眠障害・発達障害への専門的な診療

病院勤務時代は、睡眠障害や発達障害の専門外来を長らく担当してきました。
睡眠障害は「眠れない」という不眠症のほかに、“眠りすぎてしまう”という過眠症があり、後者は見過ごされがちです。過眠症は専門的な評価や検査が必要で、診断を誤ると日中の生活が大きく損なわれてしまいます。こうした分野は、しっかり診られる医師がまだ多くないため、地域で専門診療を提供できることには大きな意義があると感じています。
発達障害についても、幼少期からの特性や生活の困りごとを丁寧に聞き取り、その方に合った診断と支援につなげることが大切です。これまで専門外来で多くの方を診てきた経験を活かし、必要な方には適切な検査や治療、環境調整のアドバイスなど、できる限りのサポートを行っています。

これから受診される患者さんへ

精神的な不調を抱えたとき、「こんなことで受診していいのだろうか」と迷われる方は多いと思います。私自身も、精神科の敷居は決して低くないと感じています。しかし、実際には、構えずに気軽に相談していただける場所でありたいと考えています。厳しく叱ったり、受診を負担に感じさせるようなことは決してありませんので、まずは一度お話を聞かせていただければと思います。
精神的な不調は、誰にでも起こりえます。まずは一人で抱え込まず、少しでも気になることがあれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。あなたの状態に合わせて、一緒により良い方向を探していきたいと思います。

※上記記事は2025年11月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

幡手 隆雄 院長MEMO

出身地:
大分県
出身大学:
宮崎大学医学部
趣味:
音楽鑑賞、旅行
好きな音楽:
クラシック
好きな観光地:
フィレンツェ
座右の銘:
「誠実に事を為す」
電話

03-6458-5373

所在地

東京都江東区門前仲町1-6-11 トレディパーチェ門前仲町 4階

駅名

  • 門前仲町駅

駐車場

近隣にコインパーキングあり

WEB

https://takao-clinic.com/

特徴

20時以降も診療 / 男性医師 / ネット予約 / 日本精神神経学会精神科専門医日曜診療可 / 気分障害 / 不安障害 / 心的外傷後ストレス障害(PTSD) / 統合失調症 / 適応障害 / 依存症(アルコール、ニコチン等) / 発達障害 / 睡眠障害

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