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勝野 達郎 所長

TATSURO KATSUNO

厳選生薬を使った煎じ薬にこだわり、国産生薬も積極的に活用する漢方クリニック。オーダーメイドの漢方薬治療と鍼灸治療を柱に、患者さんのQOL向上をサポート。

千葉大学医学部卒業後、消化器内科医として経験を積みつつ漢方医学を習得。千葉大学柏の葉診療所長、千葉大学医学部附属病院准教授を経て、2023年1月に『墨田漢方研究所』の所長に就任。

勝野 達郎 所長

勝野 達郎 所長

墨田漢方研究所

墨田区/文花/押上駅

  • ●漢方内科

国立千葉大学の附属施設として2023年オープン

勝野 達郎 所長

千葉大学は、千葉と東京に5つのキャンパスを有する国立大学です。ここ墨田サテライトキャンパスは2021年4月に開設され、それから約2年後の2023年1月、建物の3階に『墨田漢方研究所』が開院しました。千葉大学には私が卒業した医学部をはじめ、工学部や園芸学部など、理系・文系を合わせて11の学部があります。漢方の原料となる国産生薬の生産拡大に早くから取り組んできた研究グループがあり、このことが当研究所の基盤の一つとなっています。
私が漢方薬と出会ったのは医学生の頃、不摂生がたたって舌の痛みに苦しんでいた時期でした。ビタミン薬を飲んだり、ステロイド薬を塗ったりしても一向に改善せず、つらい毎日を送っていたとき、漢方医学を学んでいた友人の勧めでとある漢方薬を試してみたのです。すると、それまでの苦痛が嘘のように軽快し、会話や食事をする際にも支障がなくなりました。この出来事をきっかけに漢方の世界に足を踏み入れることになり、専門である消化器内科に軸足を置きながら、漢方医学を学び続けてきました。2014年には当研究所の前身といえる漢方クリニック『柏の葉診療所』の所長となり、診療所の機能を墨田サテライトキャンパスに移行するのに伴ってこちらで診療するようになりました。

オーダーメイドの漢方薬治療・鍼灸治療に対応

勝野 達郎 所長

『墨田漢方研究所』では、厳選した生薬を活用し国産生薬も積極的に取り入れた漢方治療を柱に、経験豊富な鍼灸師による鍼灸治療もご提供し、不調を抱える方々のQOL(生活の質)の維持・向上をサポートしています。近年は、漢方薬の原料の約9割を外国産に依存しているとされますが、当研究所は母体である千葉大学と連携することにより、できる限り良質な国産生薬を用いた漢方薬をご提供したいと考えております。千葉大学で発芽させた苗を農家さんに栽培していただくことで、品質・成分ともに優れた「Made in Japanの生薬」を使用できることが大きな強みです。外国産に頼らざるを得ない生薬についても、安全性や有効性が確認されたものを厳選しておりますのでご安心ください。
このように高品質な生薬を活用した漢方薬は、高い治療効果が期待できる反面、原料費が高額になる傾向があります。また、症状に合った漢方薬をお渡しするためには、時間をかけて患者さんのお話を丁寧に伺う「問診」と、お体の状態を確かめる「舌診」「脈診」「腹診」が欠かせません。さらに、つらい痛みがある場合などは、即効性のある鍼灸治療を併用することが効果的です。こうした背景を踏まえて、当研究所は完全予約制の自由診療(保険適用外)にて診療を行っています。自由診療とはいえ継続しやすい価格設定のもとで、医師による診察と鍼灸師による鍼灸治療を同じ日に受けていただくことも可能です。初診の患者さんはWeb予約をご利用いただけますので、ご都合に合わせてお越しいただければと思います。

悩みや不安に寄り添い、根本的な解決を目指す

勝野 達郎 所長

医学生の頃の私がそうだったように、漢方薬治療は現代医学(西洋医学)では行き届かない不調や痛みの改善が期待できます。たとえば、アトピー性皮膚炎や脊柱管狭窄症など難治性の病気の治療を続けていても、なかなか思うような効果を実感できない方。あるいは、冷え・ほてり・倦怠感などの自覚症状があるにもかかわらず、血液検査では異常がみられず、適切な治療に結びついていない方などです。このほか、がんの標準治療(手術・薬物療法・放射線療法)を受けている方のQOL維持・向上も、漢方薬治療が得意とする領域の1つです。いま通院されている病院やクリニックでの治療に迷いがあるときなども、お気軽にご相談ください。
私たちが目指すのは、症状をやわらげることはもちろん、現代医学とは違う視点から病気を根本から改善することです。そのため、診察の際はさまざまな角度から患者さんのお話を伺い、症状が現れる原因特定に努めています。痛みが出るのは疲れがたまったときなのか、雨の日に現れるのかによって、処方すべきお薬が変わってくるからです。そうやって1つ1つ丁寧に確認しながら、患者さんにぴったりの漢方薬をお渡しできると、「ありがとうございます」「よくなりました」と喜んでいただけることが少なくありません。太古の昔からある自然の恵みが、なぜ人体の不調を改善するのか……一人の科学者として興味は尽きませんが、医師としては純粋にうれしいなと思います(笑)。

「オール千葉大」で患者さんをサポート

墨田サテライトキャンパスの開設は、千葉大学工学部創立100周年を記念し、デザイン教育・研究の新たな拠点を設けるという意義もありました。当研究所の内装も工学部のデザイン専門の教員によるもので、「患者さんが心からくつろげる場所にしたい」という私の思いを形にしてもらいました。お一人お一人に合った漢方薬を処方するためには、患者さんという「人」を診て、その方の「暮らし」にも目を向けることが大切です。あたたかみのある木目を取り入れた和モダンな空間で、皆さまとゆっくり向き合いたいと考えています。
工学部によるデザインは内装だけにとどまらず、私のリクエストでオリジナルの診療家具もつくってもらいました(笑)。一般的なクリニックではあまり見かけないL字型のソファ診療家具に腰を下ろすと、医師と患者さんが同じ目線で話し合うことができます。また、ごろりと横になれる小上がりの診療家具を使えば、高齢の患者さんでも安心して「腹診」を行うことができるでしょう。このほか、プライバシーに配慮した服薬指導室や鍼灸治療室、衛生管理を徹底した調剤室なども備え、フロア全体で皆さまをあたたかくお迎えしています。

これから受診される患者さんへ

『墨田漢方研究所』では患者さんの治療を行いながら、よりよい医療につなげるための研究や教育活動も担っています。漢方薬治療や鍼灸治療によってどのような効果を得られたのか、蓄積されたデータをもとに一人でも多くの患者さんのお役に立ちたいと考えています。
このようなお話をすると、少し敷居が高いように感じられるかもしれませんが、決してそうではありません。私たちはあくまで地域の診療所の1つであり、一般的な治療を受けながら改善がみられない方、はっきりとした病名が付かないものの不調が続いている方の治療を得意としています。墨田サテライトキャンパス内では、「プラスカフェ」という千葉大学の学生さんが運営する漢方カフェやどなたでもご参加いただける「墨田漢方健康セミナー」を定期的に開催しておりますので、気軽に足を運んでいただければと思います。

※上記記事は2025年10月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

勝野 達郎 所長 MEMO

総合内科専門医 /消化器病専門医 /消化器内視鏡専門医

  • 出身地:長野県
  • 出身大学:千葉大学医学部
  • 趣味:絵画鑑賞
  • 好きなこと:散歩
  • 好きな場所・観光地:上高地
  • 座右の銘:「いつも前向きに」

グラフで見る『勝野 達郎 所長』のタイプ

穏やかでやさしく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかでやさしく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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