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片山 渚 院長

NAGISA KATAYAMA

一人ひとりの方の人生背景や思いに寄り添い、より良くなる道をともに探していきたい

東京慈恵会医科大学附属病院 初期臨床研修医を経て、同大学附属病院精神科 後期研修医を務める。同大学附属 柏病院、光生会 平川病院 医員、東京慈恵会医科大学附属病院精神科 助教、心癒会 しのだの森ホスピタル 医員 を経て、2025年6月2日に『五反田ストレスケアクリニック』を開設(JR「五反田駅」から徒歩7分、東急池上線「大崎広小路駅」から徒歩9分、東急目黒線「不動前駅」から徒歩11分)。

片山 渚 院長

片山 渚 院長

五反田ストレスケアクリニック

品川区/東五反田/五反田駅

  • ●精神科
  • ●心療内科

自らの資質を活かし、働く人たちの支えとなるべく

片山 渚 院長

祖父や伯母が医師をしていたこともあり、幼い頃から医療というものは身近な存在だったのです。父は別の職業でしたが、私の性格を見て医師になることを勧めてくれました。動物に噛まれても笑っているような性格で、「お前は優しい人間だ」と言われたことを今でも憶えています。そうした背景と、祖父への尊敬の念から、自然と医師という道を目指すようになったのです。
ずいぶん前から「人はなぜそう考えるのか」「なぜその言葉を口にするのか」ということに興味を持っていました。言葉だけでなく、声のトーンや表情など、非言語的な要素に含まれる情報に強く惹かれたのです。そんな自分を理解してくれていたのでしょう、恩師から「お前は精神科だ」と背中を押されたこともあり、最終的に精神科の道を選びました。
精神科は、共感する力と同時に適切な距離を保つ力も求められる分野です。共感が過剰になると、自分自身が疲弊してしまうこともあります。私は幸いにも、そのバランスを取ることが自然にできる性質だったように思います。患者さんとの距離感を保ちつつ、必要に応じて近づいたり離れたりする。そうした柔軟さが精神科医には不可欠だと感じています。
五反田という地を開業の場所に選んだのは、産業医としてこの地域の企業に関わってきたことが大きな理由です。ITやベンチャー企業が集まるこのエリアで、忙しく働く人たちの支えになりたいという想いがありました。

ご自身が自分で生きられるように。支えとなる“杖”のような存在でありたい

片山 渚 院長

私が大切にしているのは、「自分で生きられるようになる」という考え方です。精神科において、誰かが何とかしてくれるという姿勢だけでは、根本的な改善には繋がらないことが多いのです。これは他の疾患、例えば高血圧や糖尿病においても、生活習慣の見直しが必要であるのと同様です。
治療は、医師の働きかけだけで完結するものではありません。患者さん自身が変わりたいと願い、少しずつでも自分を理解しようとすることが、回復への第一歩になります。そのためには、考え方のクセや情報の捉え方に気づくきっかけが必要です。私は、診療を通してそうした「気づき」を促す役割を担いたいと思っています。
精神科医は、ある時期には患者さんの杖のような存在になり、やがてその杖が必要なくなることを目指す存在だと考えています。いずれは手放されるべき存在として、それでも必要な時には支えになれる。そうした姿勢を常に持ちながら、患者さんが一人で歩いていけるようになるまでの過程を、誠実にサポートしていきたいと思います。

働く人の健康を守るために

片山 渚 院長

産業医としての経験は、今の診療にも大いに活かされています。実際、休職を要するような疾患──適応障害やうつ、不安障害など──は、働く環境との関係が非常に大きいものです。そうした患者さんにとって、主治医と産業医の視点の両方を理解している存在が治療にあたることは、非常に大きな意味を持つと感じています。
一般に、主治医と患者さんの関係性の中では「病気がどうか」という点に議論が集中しがちですが、現実にはその先に「復職(業務への復帰)」という課題が待っています。産業医としての立場では、企業側のニーズや制約も理解しているため、その両方をつなぐ架け橋になれるのではないかと考えています。
復職のタイミングや業務内容の調整、どのように職場環境との折り合いをつけていくか。そういった実際的な支援こそが、真に「治る」ということに繋がっていくと信じています。

精神科の敷居を低く感じてもらうための新たな試み

今後は、ホームページ以外に、SNSなどの聴覚媒体・視覚媒体を通して情報を発信していきたいとも考えています。例えば、自分のストレスを客観的に捉えられる方法がわかれば、ストレスに対して対処しやすくなりますよね。聴覚媒体を通じて「相談してみよう」と思ってくれる方がいらっしゃるかもしれませんし、逆に通院している方がそうした情報に触れ、「なるほど、こういう考え方もあるのか」と気づくこともあるのです。それら複数のメディアをつなぐプラットフォームの役割をクリニックとホームページが担っていければと考えています。
視覚媒体や聴覚媒体のメリットは、私という医師の人となりを知っていただくという意味でも有用でしょう。人と人には相性というものがあります。しかし、「行かなければわからない」というのでは、患者さんにとってはある種の賭けに近いものでしょう。事前に私のキャラクターの一端を知っていただくことができれば、患者さんにとって1つのハードルが下がることになりますし、精神科の敷居を低くする意味でも、多様なメディアによる情報発信に今後は力を入れていきたいと考えています。

これから受診される患者さんへ

精神的な不調は、誰にでも起こりうるものです。だからこそ、もっと気軽に相談できる場所があっていい。自分のこころと向き合う時間を取ること、それ自体がすでにひとつの治療であり、予防でもあるのです。『五反田ストレスケアクリニック』が、そうした第一歩の場となれたら嬉しく思います。当院では英語での診療も承っています。病気かどうかを患者さんご自身が判断する必要はありません。何か心にひっかかることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

※上記記事は2025年6月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

片山 渚 院長 MEMO

  • 出身地:東京都
  • 趣味・特技:ギター
  • 好きなアーティスト:レディオヘッド
  • 好きな作家:ナシム・ニコラス・タレブ
  • 好きな場所:海
  • 座右の銘・好きな言葉:「失敗は成功の母」

片山 渚 院長から聞いた
『不安神経症[パニック障害]』

早期の介入が効果的な治療結果につながる

パニック障害は、予期せぬ突然のパニック発作を繰り返し経験する不安障害です。パニック発作とは、激しい恐怖や不安を伴う急性の症状で、通常は数分以内にピークに達し、5〜20分間続きます。日本でも決して珍しい疾患ではなく、適切な治療により症状の改善が期待できます。

主な症状
パニック発作の症状は身体的なものと心理的なものに分けられます。

身体的症状:
動悸・心拍数の増加
胸痛や胸部の不快感
息切れや窒息感
発汗や震え
めまい、ふらつき
吐き気や腹部の不快感
手足のしびれ

心理的症状:
強い恐怖感や制御不能感
非現実感や離人感
死の恐怖
再び発作が起こることへの強い心配

これらの症状は生命を脅かす状態に似ているため、多くの方が救急医療を求めることがあります。また、発作への恐怖から日常活動を避けるようになり、生活の質が著しく低下する可能性があります。

原因
パニック障害の発症には複数の要因が関与しています

遺伝的・生物学的要因:
家族歴や脳内の神経伝達物質(セロトニンやドーパミンなど)のバランスの乱れ

心理社会的・環境的要因:
トラウマ的な生活上の出来事、高い感受性、完璧主義、ストレスの多い状況への曝露

これらの要因が複合的に作用し、パニック障害の発症につながると考えられています。

治療法
パニック障害の治療は、薬物療法と心理療法の組み合わせが効果的です。
心理療法:
認知行動療法(CBT)が主要な治療法で、不安を引き起こす思考パターンと回避行動に対処します。マインドフルネスベースの認知療法も効果的な選択肢です。

薬物療法:
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)が第一選択薬として推奨されています。これらの薬は通常4〜6週間で効果が現れます。

セルフケア戦略(定期的な運動、規則正しい生活、刺激物の回避など)を組み合わせた包括的なアプローチにより、より効果的な治療結果が期待できます。

予後
適切な治療により、パニック障害の予後は一般的に良好です。患者の約30〜40%は長期間の症状のない期間を達成でき、別の50%は日常生活に支障のない軽度の症状のみを経験します。早期の介入が最も効果的な治療結果につながることを覚えておいてください。

グラフで見る『片山 渚 院長』のタイプ

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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