中野ペットクリニック
中野区/中野/中野駅
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鍼灸獣医師 鈴木朝久への独自インタビュー
動物が好きな子供がそのまま獣医師に
子供の頃から、とにかく動物が好きな子供でした。学校が終われば犬と一緒に寝たり、馬喰(ばくろう)の藁小屋に忍び込んでいたものです。馬喰とは、牛や馬の売買をする商いのこと。私の郷里である福島の相馬では、みな馬を飼っていました。その馬を引っ張り出しては乗ったり、時に落っことされたりと、まあ、落ち着きのない日々を送っていたわけです(笑)。言ってみれば、趣味を仕事にしたようなものですから本当に楽しいですし、辛いなどと思ったことがないですね。
1994年に『中野ペットクリニック』は開院いたしました。もうあれから25年ですか。ご存知の方はもう少ないかもしれませんが、ここは動物愛護病院として始まった施設でした。私はこちらでは数えて三代目の院長ということになり、前の先生が引き継いだ際に名称を改めたのです。
鍼灸治療が大きな特徴
当クリニックの大きな特徴である鍼灸と私が出会ったのは、獣医師になって10年ほどが経ってからのことでした。当時、中国で鍼麻酔がおこなわれたことを聞くに及び、その技術を学びたいと思い、鍼灸の専門学校の門を叩いたのです。資格を得てからは、土日のお休みを利用して鍼灸院に勤務し、いわば二足の草鞋を履く日々を送ってきました。獣医療における鍼は、人のそれの応用です。さわればわかる、という感覚。自然に悪いところを探り当てる感覚はその時に得られたものだと思っていますし、今となってはそれが私の財産となっています。
鍼灸の対象としては、ヘルニアに代表される慢性疾患が主となります。手術後のリハビリテーションとしても大変有用ですし、また一般にはもう手の施しようがないとされるものについても同様のことが言えます。以前、腎臓は「治らない臓器」と言われていたことがありました。しかし、最近の研究では、肝臓などに比べれば劣るものの、腎臓にも“生き返る力”があることがわかってきています。そもそも、鍼灸をはじめとする東洋医学は、人や動物が本来持っている治癒力を高めるものです。治癒力を高めることで、腎臓などの臓器にも働きかけることが可能になり、また免疫力が落ちてくるシニアにも有効な治療となります。
鍼はまた、「痛くない」ことも大きなメリットです。注射に使われる針とは異なり、細胞と細胞の間を通すようなものですから、出血もなく、痛みを感じることもないんですね。おそらく、チクっともしないのではないでしょうか。通常、動物は怖さもあってお尻を向けてくるものなのですが、ここでは慣れてくると、顔をこちらに向けて治療を受ける子も多いのです。病院への怖さが軽減されることも、鍼灸の大きなメリットといえるでしょう。