藤井かおる歯科医院

藤井 薫 院長への独自インタビュー

予防歯科にたどり着くまで

大学を卒業後、母校の補綴科に籍を置いていました。多少、人より手先が器用なところがあったのかもしれません。入れ歯などを扱う補綴の授業が学生の頃から得意だったこともあり、それをメインにして診療をやっていきたいと考えたのです。歯を削り、被せ物を作ることで患者さんに感謝していただけるのはありがたいことと感じていました。
ところが、年数を経るごとにモヤモヤとしたものが私の心の中に積み重なるようになっていきました。例えば、ブリッジを作る際は、虫歯ではない歯を削って被せることもあります。せっかく作ったものも、一生保つわけではないのです。この方がお年を召した時にどんな歯になっているだろうか。そこに考えが及んだ時に、果たして自分のやっていることが正しいことかどうか、疑問に思うようになっていきました。そんな折、山形県で歯科医院を営む熊谷崇先生と出会いました。先生にその考えを聞き、実践されていることを目にして、私が抱えていた迷いが一気に晴れていったんですね。それから自分の理想とする歯科医院を作りたいと思うようになり、2011年に当院を開業するにいたりました。

「治す歯科医院ではなく、守る歯科医院」として

当院は、「治す歯科医院ではなく、守る歯科医院」でありたいと考えています。もちろん、痛みがひどく、「短く治療を終わらせてほしい」という方もいらっしゃいます。しかし、あくまでメインとして考えているのは、地域に密着し、赤ちゃんの時から最後の時まで、安心して任せていただけるような、家族が集える場所にしたいという想いなのです。
開業から9年を数え、最近は自力で通院することが難しくなった方を往診する機会も増えてきました。「一生付き合っていきたい」と皆様に思っていただけるような歯科医院でありたいですね。

続きを読む→