愛育クリニック麻布歯科ユニット

安達 英一 ユニット長への独自インタビュー

伝統ある愛育病院が歯科部門を開設

両親が医療の仕事をしていたものですから、自然とこの道を身近に感じるようになっていました。その中で歯科を選んだのは、私自身が歯医者さんによくお世話になっていたからだと思います。治してはまた虫歯になり、また治しては虫歯になりの繰り返し。「なぜなんだろう？」という素朴な興味から、この道を意識し始めたのです。
大学卒業後は「医療法人社団東杏会 丸ビル歯科」に2011年から2018年まで勤務してきました。我々の治療は、治療が終わり、数年経ってから結果が出るものです。虫歯があり、それが治るのは当然として、その状態が長期的に続くかどうかが重要になります。自ら手がけた処置が正しかったかどうかを評価するには、時間を追ってみないことにはわからないものです。その意味で、長く1つところに勤めた経験は、自身の臨床技術の向上という面で非常に有意義だったと感じています。

2018年に愛育クリニック（旧・愛育病院）の歯科部門として、新たに『愛育クリニック麻布歯科ユニット』は開設されました。愛育病院は長い歴史を有する施設ですが、それまで歯科は存在しなかったのです。そこで私が「是が非でもこのクリニックには歯科が必要」ということで歯科の開設に取り組まさせていただきました。愛育クリニックには多くの妊婦さんや小さなお子さんが通院されています。そうした方々にとって、歯科は必須の科です。なぜなら、産前産後に正しい口腔ケアをおこなうことで、子供に虫歯が移るのを防げるという面もあったり、低体重児出産・早産の予防にもつながるという結果が事実としてあるからなんですね。私がこれまで培ってきた経験を生かし、歯科医師という立場から広く社会に貢献していけたらと考えています。

全ての患者さんを家族と想う

開設当初はクリニックにいらしているお母さん、お子さんが中心となると考えておりましたが、蓋を開けてみますと、地域にお住まいの多くの方にご利用いただけています。当院は、あらゆる方にお越しいただけるよう、空間設計にもこだわりました。例えば、お子様連れのご家族に向けた広々とした待合室と、おひとりで来院された方がゆったりとお待ちいただける中待合室。診察室は全てモニター付きの半個室となっており、ご家族で診療を受ける際、同じ部屋でお待ちいただけるよう、4人の子供が一緒に過ごせる十分なスペースのあるキッズスペース付きの診療室もご用意しています。
私どもは、全ての患者さんを家族と想い、診療をおこなっています。繰り返しになりますけども、ご家族は“1つのお口”なのです。どなたか虫歯や歯周病の人がいれば、それは家族全員に移る可能性があります。小さな子供の虫歯を予防したいと考えるなら、ご両親やおじいちゃん、おばあちゃんの虫歯のケアが大切なんですね。ご家族を1つのお口として診ることが、虫歯や歯周病のリスクを最小化する上で、非常に大きな意味を持つのです。

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