烏山駅前デンタルクリニック

山蔦 慶晃 院長への独自インタビュー

「辛い思いをして帰ってほしくない」自らの経験からきた患者様への思い

高校3年生まではバンドに全てを賭けていました。本気でプロを目指していましたが、その夢があえなく破れ、「なにをやれば？」となったときに目の前にあったのが、父の仕事、開業医だったのです。
自分が歯医者になるなんてことは夢にも思っていませんでしたね。正直なところ、大嫌いでした（苦笑）。でも、自分が患者さんとして辛い思いをしたからこそ、今度自らが歯医者となって患者さんを迎え入れるにあたっては、「辛い思いをして帰ってほしくない」という思いがありました。格好を付けてるわけではありませんよ。診療の内容ありきの話ですが、その付加価値として楽しい気持ちで帰ってもらいたいということは、歯医者になって以来、常に頭にあることです。
大学を卒業後、私は一旦開業医の元で修養を積み、それから大学の口腔外科に入局しました。結果として、このステップを踏んだことが今振り返ると良かったように感じています。歯を残すことに注力している現場を経てから専門に入ったことで、その技術が何のためにあるか、ということを考えることが出来た。それは今の私の診療の根幹となっています。
その後、都内の開業医の元で再び修養を積み、2009年に『烏山駅前デンタルクリニック』を開院しました。私はもともとこの辺りに居を構えていたので、この界隈に歯医者さんが多いということは知っていました。しかしよくよく考えてみると、歯医者さんの数は多いものの、当時は夜遅くまでの診療や日曜診療をされているところが見当たりませんでした。「サラリーマンの人はどうされているのだろう？」という疑問があったのです。
自分の医院を構えるからには、何かしら地域に貢献したいというのが私の思いでした。21時までの診療時間と、日曜日の診療がその端緒となればと考えたのです。

まずは歯を残すこと。ギリギリまで粘ります。

私自身、インプラント治療を素晴らしいものと考えていますが、それに固執するつもりはありません。あるとき、「この歯を抜いて、インプラントにするしかない」と言われた、という患者さんがいらっしゃいました。見てみると、まだまだ残すことが可能な歯だったのです。
治療に掛かる長い時間が患者さんのストレスになってしまうから、という見方もあるでしょう。だから、歯を抜いてインプラントを入れる。しかし、それは本末転倒だと私は思うのです。自分の歯を好き好んで抜きたいという方は、まずいらっしゃらないでしょう。歯科医師がなさなければならないのは、まずは歯を残すことだと私は思うのです。
もちろん、無理に残すことにこだわっては、その歯に悪影響を与える場合があります。抜くべき歯はすみやかに抜かなければなりませんが、その恐れがない場合、私はギリギリまで粘ります。なにより、自分ならそんなに簡単に抜かれたくないからです。自分がされてイヤなことは人にもしてはいけない。子どもの時に口酸っぱく親から言われたことですよね（笑）。全ての患者さんを家族を診る気持ちでやっています。

続きを読む→