痔ろう[あな痔]の原因・症状とは?

痔ろう[あな痔](ジロウ)の症状

肛門部の激痛、肛門部からの膿の排出などがみられる。肛門周囲腫瘍が悪化したもので、たまっていた膿が排出された跡にトンネルのような管が形成され、これを痔ろうと呼ぶ。

痔ろう[あな痔](ジロウ)の治療

入院して手術療法をおこなうのが一般的。手術ではなく、シートン法と呼ばれる治療が用いられることもある。

【受診科目】

  • 肛門内科
  • 肛門外科
  • 消化器外科

2人の医師がこの病気について述べています

医師に聞いた
痔ろう[あな痔]の原因・症状・治療方法

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痔と気づかず、悪化していることも多い

痔の中でも、とくにわかりにくいのが「痔瘻(じろう)/肛門周囲膿瘍」です。いぼ痔のように腫れて出てくるタイプは自覚しやすいのに対し、痔瘻は初期症状が曖昧で、気づいたときには悪化していることが多いといわれます。初期には「痛いとは言えないけれど排便時にいつもと違う違和感がある」と訴える方が多く、この段階で受診すれば、抗生剤などの薬だけで改善するケースも少なくありません。
しかし、多くの人は違和感の段階では受診せず、数日で炎症が悪化して膿がたまってしまい、切開が必要になることがほとんどです。また、症状が出た際に“温めてしまう”人が多いのですが、炎症が強まり一気に悪化する原因になりますので、“冷やす”ことを意識されると良いでしょう。

「いつもと違う」「なんとなくおかしい」と感じたら放置せず、早めの受診が大切です。早期に対応すれば治療の負担も軽く済むため、気になる違和感が続く場合は早めに専門医へ相談してください。

長江 康 理事長 & 野水 眞 整形外科部長

寿康会病院

長江 康 理事長 & 野水 眞 整形外科部長

  • 川口市/西青木/西川口駅
  • 内科 ●循環器内科 ●外科 ●胃腸内科 ●肛門内科 ●整形外科 ●リハビリテーション科 ●リウマチ科

痔瘻(じろう)は ― 「いわゆる痔」とは別の病気です

痔瘻は、一般的に「痔」と一括りにされがちですが、いぼ痔(痔核)や切れ痔(裂肛)とはまったく異なる病気です。痔瘻は、肛門の内側に起こった細菌感染が原因で発症し、自然に治ることはほとんどありません。「痔だと思って様子を見ていた」「市販薬で治ると思っていた」という方が、実は痔瘻だったというケースも少なくありません。

痔瘻はどのように起こるのか
肛門の内側には、便が入り込みやすい小さな腺(肛門腺)があります。ここに細菌が感染すると膿がたまり、肛門周囲膿瘍を起こします。この膿が自然に排出された後も、肛門の内側と皮膚をつなぐトンネル状の通路(瘻管)が残ってしまうと、痔瘻となります。症状が一時的に軽くなっても、感染そのものが治ったわけではなく、再発を繰り返すのが特徴です。

主な症状

肛門周囲の腫れや痛み
繰り返す肛門周囲膿瘍
肛門の近くから膿が出る
下着が汚れる、においが気になる

「痔がなかなか治らない」「同じ場所が何度も腫れる」といった場合は、痔瘻の可能性も考える必要があります。

痔瘻は手術が必要な病気です
痔瘻は、薬や軟膏だけで治すことはできず、基本的には手術が必要な病気です。
治療では、原因となっている瘻管を適切に処理することが重要になります。

従来から行われてきた手術(lay open法)
代表的な治療法に、瘻管を切開して開放する「lay open(開放)法」があります。瘻管を確実に処理できるため再発が少なく、長年行われてきた方法です。ただし、痔瘻の位置や深さによっては、肛門の筋肉(肛門括約筋)を切開する必要があり、術後に肛門の締まりが弱くなる可能性が指摘されることもあります。

肛門機能を温存する手術も増えています
近年では、こうした点を踏まえ、肛門括約筋をできるだけ温存しながら瘻管を取り除く手術方法も選択されるようになってきています。

どの手術方法が適しているかは、痔瘻のタイプや進行度によって異なります。そのため、再発のリスクと肛門機能の温存を両立する治療方針を立てることが大切です。

術後の生活と仕事復帰の目安
痔瘻の手術後は、多くの場合、日常生活に大きな制限はありません。術後数日は違和感や軽い痛みを感じることがありますが、痛み止めでコントロールできる程度であることがほとんどです。

仕事復帰について
デスクワークなど負担の少ない仕事:数日〜1週間程度
立ち仕事・力仕事:1〜2週間程度調整が必要な場合あり
肛門括約筋を温存する手術では、比較的早期の社会復帰が可能なケースも多いとされています。

術後フォロー
術後は創部の状態や治癒の経過を確認するため、定期的な通院が必要です。回復のスピードには個人差があるため、無理をせず医師と相談しながら復帰時期を決めることが大切です。

「痔だと思っている症状」こそ、早めの受診を
痔瘻は、早期に正確な診断を受けることで、身体への負担を抑えた治療が可能になる場合があります。
一方で、放置すると病状が複雑化し、治療が長引くこともあります。「痔だからそのうち治る」と自己判断せず、気になる症状があれば、早めに肛門科専門医へご相談ください。

児島 和孝 院長

新松戸こじま胃と大腸肛門の内視鏡・血管外科クリニック

児島 和孝 院長

  • 松戸市/新松戸/新松戸駅
  • 内科 ●消化器内科 ●内視鏡内科 ●血管外科 ●肛門外科
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