こころクリニック門前仲町
江東区/富岡/門前仲町駅
- 精神科
- 心療内科
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鈴木 智崇 院長への独自インタビュー
何気ない会話の積み重ねが信頼関係を育んだ。
私が医学部5年生で研修をしているとき、精神科に入院していながら、なかなか症状がよくならないという患者さんに出会いました。「薬が効かなくて、治療法を模索している」ということでしたが、当時はまだ学生でしたので、私が何か治療を施したり、処置をしたりするということはありません。ベッドの側に座って、患者さんとゆっくりお話をすることが、私の「仕事」でした。日常的なとりとめのない話をする中で、ふと患者さんがおっしゃったんです。「実は、薬を飲んでいないんです…」と。薬が効いていないのではなく、そもそも薬を飲んでいなかったんですね。だから症状が改善されないままだったということが分かりました。何気ない会話を重ねるうちに、患者さんとの間に信頼関係を育むことができたのだと思います。患者さんが心を開いてくれたからこそ、「実は…」という言葉が出てきたのではないでしょうか。学生でありながら、誰かの役に立つことができた喜びが、精神科医を目指そうという思いをより高めてくれたように感じます。
一人ひとりの患者さんとじっくり向き合える場を求めて。
開業前はいくつかの病院やクリニック、大学病院で勤務をしていました。その中で大学病院に勤めていたときに、開業への思いがより強くなりましたね。大学病院では約2年おきに出会いと別れがやってきます。しかし、精神科に通院なさっている患者さんの中には慢性疾患の方もいらっしゃいます。その方たちには2年というサイクルが短いんです。医師として経験を積めば積むほど、何年もじっくりおつきあいして経過をたどっていくという治療が必要だと考えるようになりました。
担当していた患者さんを、異動先で再び診察することになったという経験があります。その時は全くの偶然だったのでとても驚きました。その方は、私が前の勤務先を離れる時にはずいぶんと症状がよくなっていたのですが、異動先で再び診察したときはさらに症状が悪くなっていたんです。徐々に回復してきたときのタイミングで異動することは本当に心残りだったので、余計に「異動せずに診ることができていたら…」という思いにかられましたね。このような経験を経て、一人ひとりの患者さんをじっくり診させていただきたいと強く考えるようになり、開業に至りました。クリニックでしたら異動もありませんし、それぞれの患者さんと、とことんおつきあいすることができますからね。