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渡邉 功 院長

ISAO WATANABE

土日診療・訪問診療に対応するこころのクリニック。医師を中心にした多職種連携により患者さんをサポート

福島県立医科大学を卒業後、研修を経て北里大学東病院の精神科へ。精神科の診療に従事する傍ら産業医の資格を取得し、2019年に『iこころクリニック日本橋』を開業。

渡邉 功 院長

渡邉 功 院長

iこころクリニック日本橋

中央区/日本橋堀留町/小伝馬町駅

  • ●精神科
  • ●心療内科
  • ●訪問診療

一冊の本との出会いから精神科医を志すように

渡邉 功 院長

高校に入り大学受験に向けて勉強を始めた頃、より効率的に知識を身に付けられる記憶法はないものかと、いろいろな本を読んでみたんですね。そのときに限りない可能性を秘めた「人間の脳」に興味を抱き、将来は脳科学者になりたいと考えるようになりました。一方で、脳と同じように限りない空間が広がっている「宇宙」にも興味があったのですが、最終的に医師になることを選んだのは看護師をしていた母の存在が大きかったでしょうか。医師になれば脳の研究の一端を担えるかもしれない……そんなふうに考えて医学部進学へと舵を切りました。
とはいえ実際に大学に入ってみると周りはみんな優秀で、だんだんと劣等感を抱くようになって……。「自分は何のために存在しているのか」と自問する日々のなか、一冊の本に出会ったことが今につながる転機になりました。その本には第二次世界大戦中にユダヤ人が囚われたアウシュビッツ強制収容所について書かれていて、深い絶望の中にいる人たちに比べれば「自分の悩みなどたいしたことはない」と思えたのです。しかし何より印象的だったのは著者のヴィクトール・フランクルによる心理描写で、あの光景は精神科医である彼にしか描けないものだと感じました。私が精神科医を目指したのも、彼の頭脳に近づきたいという気持ちがあったのだと思います。

医師を中心にした多職種連携により患者さんをサポート

渡邉 功 院長

大学卒業後は研修を経て、北里大学東病院(現:北里大学病院)の精神科に籍を置きました。その後も神奈川県にある病院やクリニックで診療にあたり、この間には企業で働く人々のメンタルヘルスをサポートする産業医の資格も取得しています。そうした中、自分が理想とする診療スタイルが明確になってきたことで開業を考えるようになり、2019年に『iこころクリニック日本橋』を開設する運びとなりました。
精神科医療は医師が一人で行えるものではなく、カウンセリングなどを担当する公認心理師、社会的支援を担うソーシャルワーカーのほか、地域の保健所や訪問ステーションなどが連携し、チームとして患者さんをポートします。またお仕事をお持ちの方では、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)なども必要になってきます。こうした多職種の連携が重要になるなかで、子ども・大人・働き世代などそれぞれに異なる環境や病状に即して適切な道案内ができることが当院の強みです。分院の『メンタルクリニック虎ノ門駅前』をはじめ、医療法人五条会グループが展開する施設と連携することで、「ここに相談すれば道が開ける」といった安心感をもたらすことが私たちの役割だと思っています。

精神科医が複数在籍し働く人々の「こころの健康」を支える

渡邉 功 院長

開業にあたって日本橋を選んだのは、働く人々のメンタルヘルスをサポートすることが大きな目的でした。実際に来院される患者さんは働き世代の方が中心になり、オーバーワークになってしまっていたり、上層部からのプレッシャーなどから心身に支障をきたしたりしている方が少なくありません。そのため当院では、お仕事をお持ちの方々にも無理なく足を運んでいただけるよう、土・日を含めて一週間を通して休みなく診療しています。また症状が重く、自宅から外出することが難しい患者さんについては訪問診療にも対応しておりますのでご相談ください。
当院には私を含めて複数の医師が在籍し、中には産業医の資格を持つ医師や女性医師もおります。またWeb予約やWeb問診などを導入することにより、限られた時間の中でよりよい医療をご提供できるよう努めています。テクノロジーの力を借りて詳細な情報を把握する一方で、医師をはじめとしたスタッフは患者さんのお気持ちに寄り添う姿勢を忘れずに、お一人お一人をしっかり支えていきたいと考えています。

常に患者さんの立場で考え、チームとして支えていく

かぜや腹痛などの治療と異なり、精神科における診療は一般の方には少々イメージしにくいものかもしれません。また、こころの問題を解決に導くためには医師のほかに公認心理師、ソーシャルワーカーなど多職種が連携して取り組む必要があります。そのため初めてお会いする患者さんには、医師/公認心理師/ソーシャルワーカーなどそれぞれが担う役割をご説明して、患者さんご自身にお願いしたいことも伝えるようにしています。こころの不調を感じて「自分はもうだめだ」と暗闇の中で苦しんでいる方も、何をすべきか明確になれば希望が見え、ほんの少しでも安心しいただけるのではないでしょうか。ですから私たちは患者さんが知りたいと思う情報を正しく提供し、チームとして患者さんを支えるという姿勢をお示ししたうえで、その方にとってもっともよい解決策をご一緒に探したいと思っています。
みなさんは熱が出たり皮膚トラブルがあったりすると医療機関を受診なさると思いますが、何となく気分が落ち込むといった程度のこころの不調は我慢して過ごしてしまう方も少なくないでしょう。中にはうつの症状が現れているのに「自分が悪い」と自らを責め、「頑張らなければ」と言ってさらに症状を悪化させてしまうケースもあるようです。でも、こころの不調を放っておくと症状が進んで益々つらくなるだけです。まずは医療の力を頼り、つらい症状を和らげ、そのうえでもう一度がんばっていただけばよいのです。クリニックへ一人で行く決心がつかなければ、どなたかに付き添いをお願いしてもよいでしょう。まずは一度、クリニックの門を叩いていただきたいと思います。

これから受診される患者さんへ

『iこころクリニック日本橋』は「小伝馬町駅」や「人形町駅」など複数の路線でアクセスしていただけます。
当院では外来診療に加えてオンライン診療にも対応しており、WAIS-IVやWISC-IVといった知能検査の結果をもとにお一人お一人に適した治療計画をご提案しています。また、うつ病については薬物療法や心理療法に加えてTMS治療を導入しているなど、こころの不調に幅広く対応しています。何よりもスタッフ一人ひとりが治療者である自覚を持ち、患者さんのお気持ちに寄り添いながら診療しておりますので、こころの不調がみられたときは我慢せずにご相談ください。



※上記記事は2023年2月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

渡邉 功 院長から聞いた
『適応障害』

こころの不調は我慢せず、医療の力を頼ってほしい

一口に「ストレス」といっても体によい影響を与えるものもあれば、悪い影響を与えるものもあります。適応障害の場合は後者が原因になり、過度なストレスが蓄積されてメンタルに不調をきたすようになります。そしてメンタルの不調と周囲の環境が相互に作用することにより、さまざまな症状を引き起こすのです。

適応障害の方にみられる症状としては、動悸・発汗・手のふるえといった自律神経にまつわるもの、気分の落ち込み・無力感・涙がこぼれるなどのうつ症状のほか、不安や恐怖心から人と会うことを避けるようになることも特徴です。また症状が進むと通勤中の電車内などで過呼吸になり(パニック障害)、欠勤・遅刻・早退が増えるなど社会生活が困難になることもあります。

気分が落ち込むなどの自覚症状があれば、心療内科や精神科を受診なさることもあるでしょう。一方で、動悸や手のふるえといった身体的な症状からこころの不調を疑う方はまだまだ少ないのが現状です。しかし、目の前が真っ暗になるようなこころの不調も、適切な治療によって大きく改善するものです。「眠れない」「ドキドキする」といった小さなサインを見逃さず、気になることがあれば遠慮なくご相談いただきたいと思います。

グラフで見る『渡邉 功 院長』のタイプ

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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