虎の門山下メンタルクリニック

木本 慎二 院長の独自取材記事

木本 慎二 院長

“薬に頼りすぎない診療”を軸に、働く人の心に寄り添うメンタルクリニック

木本 慎二 院長キモト シンジ

帝京大学医学部 卒業。獨協医科大学埼玉医療センターで研修後、同医療センター こころの診療科に入局。2022年4月より『虎の門山下メンタルクリニック』院長に就任(「虎ノ門駅」2b出口より徒歩2分)。

人の「心」に向き合いたいと思い、精神科の道へ

木本 慎二 院長

私は医師である父のもと、医療が身近にある環境で育ちました。ただ、最初から精神科を目指していたわけではありません。医学部卒業後、どの診療科に進むか考える中で、自分は人と話をすることが好きなのだと改めて感じました。また、精神科という分野は、検査結果や数値だけでは測れない部分が大きく、人の心の機微に向き合っていく診療科でもあります。そこに強く興味を持ったことが、精神科医を志した大きな動機となりました。

帝京大学医学部卒業後は、獨協医科大学埼玉医療センターで研修を行い、その後、同医療センターのこころの診療科に入局しました。ここで学んだのが、「なるべく薬を使わない精神科治療」という考え方です。もちろん、薬が必要なケースはあります。しかし、生活習慣や環境の見直し、周囲との関わり方を整えることで改善していく方も少なくありません。そうした診療姿勢を、今も大切にしています。

2019年に『虎の門山下メンタルクリニック』で勤務を始め、2022年4月から院長を務めています。現在も埼玉の精神科病院での診療を続けながら、こちらでは働く方々のメンタルヘルスを中心に診療を行っています。

働く人のメンタルヘルスに向き合うクリニック

木本 慎二 院長

虎ノ門という地域柄、来院される患者さんは、公務員の方やビジネスマンの方など、仕事をされている方が中心です。適応障害やうつ病など、職場環境や働き方が背景にあるケースも多く、仕事を続けながらの治療を考えていく必要があります。
メンタルの不調は、見た目だけではわかりにくい部分がありますし、ご本人も「まだ大丈夫」と無理を重ねてしまうことがあります。責任感が強い方ほど、「休むこと」に抵抗を感じてしまうものです。ただ、体調を崩してしまえば、結果的に仕事そのものを続けられなくなる可能性もあります。だからこそ、一度立ち止まり、自分の状態を客観的に見つめ直す時間が必要だと思うのです。

当院では、患者さんが継続して安心して通えるよう、できる限り同じ医師が診療を担当する体制を取っています。一方で、仕事の都合や相性の問題など、それぞれ事情もありますので、曜日変更や他の医師への相談にも柔軟に対応しています。複数の医師が在籍しているからこそ、患者さんにとって通いやすい形を選択できるのは、当院の特徴の一つと言えるでしょう。

“薬を使わない”ではなく、必要な治療を見極める

木本 慎二 院長

私は「絶対に薬を使わない」という考え方ではありません。精神科医療において、薬が必要不可欠なケースは確かにあります。ただ、現状では比較的軽い段階から薬物治療が選択されることも少なくなく、その前にできることがあるのではないか、と感じる場面もあります。
例えば、睡眠や食生活といった生活習慣を見直すことで改善していくケースもありますし、働き方や、それに伴う人間関係など、環境調整によって状態が安定することもあります。だからこそ、まずは「本当に今、薬が必要な状態なのか」を丁寧に見極めることが大切なのです。

患者さんの中には、「薬を飲み始めること」に不安を感じる方も少なくありません。一方で、必要なタイミングで適切に薬を使うことで、症状が大きく改善する方もいらっしゃいます。大切なのは、“薬を使うか使わないか”を単純に決めることではなく、その方にとって何が最善かを一緒に考えていくことだと思っています。
そのためにも、当院の診察では患者さんのお話をしっかり伺いながら、無理のない治療方針を提案するよう心がけています。

医師のみならず、多職種で支えるメンタルケア

メンタルヘルスの治療は、医師だけで完結するものではありません。当院では、心理士によるカウンセリングや音楽療法など、多職種によるサポート体制も大切にしています。

医師は診断や治療、予防という役割を担いますが、日常生活の中での悩みや考え方の整理については、心理士の専門性が大きく活きる場面があります。診察時間の中だけでは十分に話しきれないこともありますので、カウンセリングを通じて患者さんを支えることで、より安定した治療につながっていくと考えています。
また、音楽療法を積極的に取り入れている医師もおり、それぞれの専門性を活かした診療が行われています。患者さんにとって、「自分に合った治療法」を見つけられる環境であることは、非常に重要なことです。

さらに、当院では企業の産業医との連携も重視しています。患者さんがどのような職場環境で働いているのか、実際の状況を共有しながら支援していくことで、復職や働き方の調整も含めた、より現実的なサポートが可能になると考えています。

これから受診される患者さんへ

場所柄もあるでしょうか、責任感を持って働かれている方が本当に多いと感じます。だからこそ、限界まで頑張ってしまう方も少なくありません。ただ、心や体の不調というのは、ある日突然大きく崩れることがあります。「まだ頑張れる」と思っていても、実はかなり無理をしているケースもあります。仕事を休むことに罪悪感を抱く方も多いのですが、休養は決して逃げではなく、自分の健康を守るために必要な時間です。
少し仕事から距離を置いて、自分自身を見つめ直すことで、新たに見えてくるものもあります。精神科や心療内科に対して、いまだ敷居の高さを感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、調子を崩してからではなく、“少し気になる”という段階で来ていただくことで、早めに対処できることも多くあります。

無理を重ねる前に、一度ご自身の状態を整理する場所として、どうぞお気軽にご相談ください。

※上記記事は2026年4月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

木本 慎二 院長MEMO

出身地:
岡山県
出身大学:
帝京大学医学部
趣味:
写真
好きなこと:
機械いじり
好きなチーム:
阪神タイガース
好きな観光地:
沖縄
好きな言葉 座右の銘:
有言実行

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