かしの森クリニック
関川 泰隆 院長の独自取材記事
生活に寄り添い、「元気で100歳」を支える地域のかかりつけ医
関川 泰隆 院長セキカワ ヤスタカ
山形大学医学部 卒業。川崎医療生活協同組合 前理事長。2025年10月、『かしの森クリニック』を開業(東急田園都市線「桜新町駅」より徒歩6分)。
町医者への憧れからのスタート。そして生まれ育った地で再び
医師を志したきっかけは何かと問われると、実ははっきりとした出来事があるわけではありません。ただ、学生時代から思い描いていたのは、大学で研究に没頭する医師像というよりも、地域で患者さんと密に関わる、いわば昔ながらの“町医者”の姿でした。
山形大学卒業後は、多くの医師が大学医局に残る時代の中で、あえて大学には残らず、現場中心の道を選びました。学生時代に実習で訪れたことをきっかけに、川崎医療生活協同組合に身を置き、初期研修から長年にわたり地域医療に携わってきました。外科を経験した時期もありましたが、その後は診療所の所長として、より生活に近い医療を実践してきました。
定年を迎えた後も、医師として積み重ねてきた経験をここで終わらせるのは惜しいという思いがありました。医療は体力も必要な仕事ですが、経験を重ねることで見えてくることも多いものです。そうして2025年10月、生まれ育ったこの地で、『かしの森クリニック』を開設しました。ともに働いてきた仲間たちと、もう一度地域医療に向き合おうという、新たな挑戦です。
地域に根ざした「生活健康相談所」として
当院の副題は「生活健康相談所」です。診療をたくさんこなすことよりも、地域の方々の相談に乗れる場所でありたいという思いを込めました。
この地域は大病院へのアクセスがよく、心臓、消化器、甲状腺など、それぞれの分野で一流の専門医にかかっている方が多くいらっしゃいます。それはとても恵まれた環境と言えるでしょう。ただ一方で、ご自身の身体のことや健康状態を全体としてどう捉えればよいのか、十分に整理できていない方も少なくありません。
専門医療は臓器ごとに分かれていますが、生活は1つです。複数の医療機関で受けた検査結果や健診データをまとめ、患者さんと共有しながら、次に何が必要かを一緒に考える。必要があれば専門医へつなぎ、日常の管理は身近な場所で支える。そのような“かかりつけ機能”を地域の中で担えればと考えています。
病気だけでなく、生活を診る医療
私が診療で大切にしてきたのは、病気そのものだけを診るのではなく、その人の生活背景や社会的なつながりまで視野に入れることです。病気は、日々の暮らしと切り離せるものではありません。外来診療でも生活の様子を丁寧に伺いますが、訪問診療でご自宅に伺うことで初めて見えてくることもあります。どのような環境で暮らされているのか、普段どんな食事をされているか、どんな仕事や役割を担っておられるのか。そうした情報が治療の方向性を左右することも少なくありません。
往診や訪問診療は特別なものではなく、通院が難しくなったときに自然な流れで移行するものと考えています。医療だけでなく、介護や福祉、行政とも連携しながら、その方の暮らし全体を支える。それが、私の考える地域医療のかたちです。
生活習慣病と認知症に向き合う ― 元気で100歳を目指して ―
特定の分野に特化しているわけではありませんが、日々の診療で重要と感じているのは、高血圧や脂質異常症といった生活習慣病です。これらは生活と密接に関わり、脳卒中や心筋梗塞のリスクにもつながります。数値だけで判断するのではなく、生活改善を含めて一緒に考えていくことが大切と思っています。
そして、これからますます重要になるのが認知症の問題です。発症してから対応するだけでなく、若いうちから人とのつながりを保ち、社会の中で役割を持ち続けることが予防の一助になると感じています。
私は「元気で100歳」という言葉をよく口にします。頭がしっかりしていて、足腰も元気で、自分らしく暮らせること。そのためには、運動、コミュニケーション、健診や生活習慣病の管理など、さまざまな要素が関わります。医療だけで完結する話ではなく、まちづくりやコミュニティづくりとも深くつながっているテーマと考えています。
これから受診される患者さんへ
『かしの森クリニック』では、自院での検査結果だけでなく、職場や地域の健診結果、他の医療機関での検査データも含めて整理し、患者さんごとの健康情報を共有していきたいと考えています。そのうえで、必要な検査のタイミングを提案し、生活習慣の改善について一緒に考え、必要に応じて専門医へ紹介する。そうした形で、生涯にわたる健康管理に責任を持つ“かかりつけ”を目指しています。
100年生きる時代が、現実のものとなっています。できることなら、元気でその歳を迎えたい。頭と足腰を大切にし、人とのつながりを保ちながら、いきいきと暮らしていく。そのお手伝いが少しでもできれば、これ以上の喜びはありません。
どうぞお気軽にご相談ください。皆さんの人生に寄り添う存在でありたいと願っています。
※上記記事は2026年2月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。
関川 泰隆 院長MEMO
- 出身地:
- 東京都世田谷区
- 出身大学:
- 山形大学医学部
- 趣味:
- 山歩き(動植物の観察)
- 好きな作家:
- 宮沢賢治
- 好きな場所:
- 富士五湖周辺