勤務医とは?年収や働き方、メリット・デメリットを開業医との比較で解説

ほとんどの医師が通る道である勤務医。

しかし、勤務医の年収や働き方、勤務医になることのメリット・デメリットなどはよくわかっていない方も少なくないはずです。

そこで、本記事では勤務医とはどのような職業なのかを解説します。

勤務医の対照的な存在であるとされることが多い開業医と比較しながら見ていきましょう。

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勤務医とは?勤務医の定義

勤務医とは、医療機関に雇用されている医師のことです。

これに対し、自分で医療機関を開設して、医師兼経営者として働くのが開業医です。

勤務医と開業医は、同じ医師でありながら雇用形態が全く違うため、年収も働き方も大きく異なります。

初めは勤務医として働き、医師として脂が乗ってきたときに、そのまま勤務医をやり続けるか開業医になるかを選択する場合がほとんどでしょう。

勤務医と開業医には、どちらにもメリット・デメリットがあるので、比較した上で決めることになります。

勤務医の平均年収は?

20代、30代、40代における勤務医の平均年収を見ていきましょう。

なお、参考にした資料は厚生労働省のe-stat「政府統計2019年賃金構造基本統計調査 第2表」です。

20代の平均年収

まずは、20代の平均年収から見ていきましょう。

医学部を卒業するのは、早くても24歳であり、その後2年間、すなわち早くても26歳までは研修医として働きます。

研修医の平均年収は、男性が約475万円、女性が約436万円です。

また、研修期間が終わった20代後半の平均年収は、男性が約752万円、女性が約639万円となっています。

30代の平均年収

続いて、30代の平均年収を見ていきましょう。

30代前半の平均年収は、男性が約954万円、女性が約1,008万円です。

また、30代後半になると、平均年収は男性が約1,197万円、女性が約1,011万円となります。

20代に比べ業務量が増えるため、20代後半よりも大幅に年収が上がり、平均年収は1000万円を突破します。

40代の平均年収

最後に、40代の平均年収を見ていきましょう。

40代は30代までと比べて、与えられる役割が大きくなり、それに伴って年収も大きく高まります。

40代前半の平均年収は、男性が約1,340万円、女性が約1,184万円です。

また、40代後半の平均年収は、男性が約1,572万円、女性が約1,310万円となります。

勤務医と開業医の年収の違い

先ほどは、勤務医の年収を紹介しました。

では、勤務医と対照的に語られることの多い開業医は、どのくらいの年収なのでしょうか?

厚生労働省 中央社会保険医療協議会の「第23回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告(令和3年実施)」を参照すると、開業医の平均年収は約2,807万円です。

勤務医である40代後半男性の平均年収が約1,572万円であるため、開業医の平均年収は勤務医の平均年収の約2倍だといえます。

もちろん、成功している開業医はもっと高い年収であり、一方で、苦戦を強いられている開業医はもっと低い年収である可能性がある点を補足しておきます。

勤務医の働き方とは?スケジュール例を紹介

ここでは、通常のスケジュールと当直がある場合のスケジュールをそれぞれ紹介します。

毎日同じスケジュールで動いているわけではないので、あくまで一例として捉えてください。

一般的なスケジュール

まずは、一般的なスケジュールです。

午前8時に出勤し、午前9時からの外来診療に備えます。

そして、午前9時から午後1時ごろまで外来診療を行います。

外来診療を終えると、すぐに昼食を取るのではなく、入院患者の様子を把握するため、病棟を回ることが多いです。

もし手術の予定がある患者がいれば、このタイミングで手術の説明をすることになるでしょう。

そして、午後3時から3時半に昼食をとり、午後5時に外来受付が終了します。

外来受付が終了した後は、その日の事務作業を済ませ、午後7時前後に退勤となります。

当直がある場合のスケジュール

続いて、当直がある場合のスケジュールです。

当直の勤務は午後6時から始まります。

検査結果を見たり診療方針を決めたりしながら、適宜病棟を巡回します。

交互に仮眠をとりながら、患者の状態を把握し、異常があればすぐに対応できるように準備しておくのです。

そして、夜が明け、日勤の医師が出勤し、引き継ぎを済ませたら当直は終わりです。

なお、場合によってはこのまま日勤も行う場合があり、身体的にハードな働き方にならざるを得ない場合があります。

勤務医を目指す人向け転職サイトおすすめ3選

勤務医を目指す人に向けて、おすすめの転職サイトを3つ厳選してご紹介します。

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外科・乳腺・内分泌外科・消化器外・肛門科・心臓血管外科・呼吸器外科・整形外科・脳神経外科・形成外科・泌尿器科・美容外科・小児外科
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医師転職ドットコムの口コミ

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引用:医師転職ドットコム

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求人数 約20,000件
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【外科系】
一般外科・消化器外科・脳神経外科・整形外科・呼吸器外科・心臓血管外科・乳腺外科・形成外科・泌尿器科・美容外科・小児外科・大腸・肛門外科
【その他】
精神科・小児科・眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科・麻酔科・放射線科・産婦人科・婦人科・産科・人工透析科・緩和ケア科・リハビリテーション科・総合診療科・美容皮膚科・健診・人間ドック・救急科・ICU・病理科・基礎医学系・スポーツ整形外科・ペインクリニック・その他
対応エリア 全国エリア
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【外科系】
一般外科・消化器外科・肛門外科・肝胆膵外科・心臓血管外科・呼吸器外科・胸部外科・脳神経外科・整形外科・形成外科・乳腺外科・内分泌外科・甲状腺外科・泌尿器科・婦人科・産婦人科
【その他】
リハビリテーション科・小児科・新生児科・小児外科・精神科・眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科・放射線科・人工透析・麻酔科・救命救急・総合診療科・緩和ケア・美容外科・美容皮膚科・人間ドック・健診・病理科・病理診断科・臨床検査科・産業医・老健施設・その他
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引用:リクルートドクターズキャリア

勤務医になるメリット

勤務医になるメリットは、主に以下の3つです。

  • スキル・資格の取得がしやすい
  • 収入が安定している
  • 専門外の診療科の知識を得られる

1つずつ見ていきましょう。

スキル・資格の取得がしやすい

1つ目は、スキル・資格の取得がしやすいことです。

特に大きな病院に勤務していれば、最先端の機器や治療法を取り入れやすい環境だと言えるでしょう。

自分で医療機関を経営していたら購入を踏みとどまってしまうような機器に早い段階から触れるため、新しい医療機器に早くから慣れることが可能です。

また、勤務医は開業医と異なり、診療などの本来の仕事以外にやらなければならないことが少ないのです。

そのため、時間外労働がなく自分の時間を確保できるため、資格の勉強がやりやすくなります。

このような勤務医特有の条件のため、スキル・資格の取得がしやすくなるのです。

収入が安定している

2つ目は、収入が安定していることです。

勤務医は毎月、一定額が給料として振り込まれるため、滅多なことがない限り、安定した収入が得られます

一方、開業医は自分の経営している医療機関の経営状態が傾くと、自分の給料を支払えなくなる可能性があるのです

収入が安定していると、精神的にも安定しやすいので、穏やかな毎日を過ごせるでしょう。

専門外の職業の知識を得られる

3つ目は、専門外の職業の知識を得られることです。

勤務医として働いていれば、栄養士や保健師など、他の職業の方とやりとりする機会もあるはず。

医師として働く中で、医師以外の方から情報提供を受けられる機会は貴重であり、自分の診療に活かすこともできます

また知識をそのまま診療に活かせなくても、視野を広げるためにはとても有効だと言えるでしょう。

勤務医になるデメリット

一方、勤務医になるデメリットは、主に以下の3つです。

  • 長時間労働や不規則な労働時間になりやすい
  • 開業医に比べ賃金が低く上がりにくい
  • 病院の方針に逆らえない

1つずつ見ていきましょう。

長時間労働や不規則な労働時間になりやすい

1つ目は、長時間労働や不規則な労働時間になりやすいことです。

「勤務医の働き方とは?スケジュール例を紹介」でお伝えしたとおり、勤務医は通常の働き方をすることもあれば、当直により長時間で不規則な労働時間にならざるを得ないこともあります

体力的に厳しいと感じる方も少なくないため、長時間で不規則な労働を避けるために開業医になる方もいるほどです。

開業医になれば当直などの対応をしなくて良くなるため、基本的に日中の出勤のみになります。

無理して続けるのは後々の人生に悪影響を及ぼす可能性があるので注意してください。

開業医に比べ賃金が低く上がりにくい

2つ目は、開業医に比べ賃金が低く上がりにくいことです。

勤務医のメリットは、安定して給料がもらえることですが、その額が増えることはあまり期待できません

一方、開業医であれば稼げば稼いだ分だけ給料を上げることもできるため、収入は上がりやすいと言えるでしょう。

堅実派で安定的にお金を稼ぎたい場合は勤務医、多少のリスクを冒してでも多くのお金を稼ぎたい場合は開業医がおすすめです。

病院の方針に逆らえない

3つ目は、病院の方針に逆らえないことです。

開業医であれば自分で決めた方針に則って、自由に診療できます。

しかし、勤務医は病院が決めた方針に則る必要があるため、自分の思い通りにいかないケースもあります。

これらのデメリットをを受け入れて勤務医として働き続けるか、リスクを取ってでも自分の意志で自由に診療できる開業医になるかを考えてみましょう。

まとめ

今回は、勤務医について解説しました。

医療機関に雇われながら働く勤務医は、自由こそ少ないものの収入や雇用が安定しており、堅実に暮らしたい方にはおすすめです。

年収も開業医と比べれば上がりにくいのは事実ですが、そもそも医師の年収は他の業界に比べかなり高いので、勤務医であっても豊かな生活はできます。

勤務医か開業医かを選択する場合は、自分のライフスタイルに適したほうを選択することをおすすめします。