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上條 達央 院長

TATSUO KAMIJO

当たり前のことを当たり前に——長年積み重ねてきた歯科への姿勢はこれからも変わらず

東北大学歯学部 卒業。東京医科歯科大学口腔外科に入局。東北大学大学院歯学研究科 修了。1996年に『上條歯科医院』を開業(JR「秋葉原駅」より徒歩5分、都営新宿線「岩本町駅」より徒歩2分)。

上條 達央 院長

上條 達央 院長

上條歯科医院

千代田区/岩本町/秋葉原駅

  • ●歯科
  • ●矯正歯科
  • ●歯科口腔外科
  • ●小児歯科

人生の縁が導いた歯科医師としての道

上條 達央 院長

子どもの頃から、手先が器用なことが自慢でした。そういった自分の特性もあって、歯科医という職業に自然と関心を持つようになり、気づけばその道に進んでいました。特に家族に医療者がいたわけではありませんが、不思議と人生の節目で歯科に接する場面が多かった気がします。
例えば、幼少期に住んでいた家の隣が幼稚園園医の歯科医院だったり、両親の仲人の奥様が歯科医師免許をお持ちだったり。東北大学歯学部に進学したのも、そんな縁の積み重ねのように感じています。また、小学生の頃に住んでいた香港で、まったく痛みを感じさせない麻酔注射を受けた経験は強く印象に残っており、「自分もあの“魔法”のような治療を提供する側になりたい」と思ったことも、歯科医師を志した一因だったのかもしれません。
母がかつて重度の虫歯に悩まされ、高度な治療を受けて何とか歯を残せたことも大きな影響でした。小さな頃、私自身がその歯科医院で治療を受け、当時としては珍しい「ラバーダム」による治療に触れた記憶もあります。しっかりとした治療を受ければ、きちんと結果が出る——思い返してみれば、そう実感させてくれた出来事でした。
大学卒業後は、東京医科歯科大学の口腔外科へ進みました。会社員だった父が病に倒れたことも大きな転機で、医療と真摯に向き合う外科の現場に身を置きたいという思いが強くなったからです。実は亡き父が勤務していた会社の歯科診療所で偶然アルバイトで診療を行うことになったことがありました。そこでは当時としては非常に珍しく、すべての器具が滅菌されていたのです。その取り組みを知り、「これは自分の診療でも大切にしていきたい」と感じました。そうした経験が、現在の診療方針の原点になっていると思います。

多様な患者さんを迎える環境

上條 達央 院長

開業して30年が経ちました。『上條歯科医院』があるのは秋葉原という東京の中心地。山手線のターミナル駅という立地もあり、近隣の住民やオフィスワーカーだけでなく、埼玉や千葉、さらには札幌や沖縄、三重など、遠方から通ってくださる方もいらっしゃいます。
もちろん、わざわざ当院のためだけに来られているというより、仕事やご家族の関係などで定期的に東京に来られるタイミングに合わせて受診される方が多いようですが、それでも、遠方の方が継続して通ってくださるというのは、歯科医師として本当にありがたく、やりがいや責任感につながっています。
この立地にあることで、多様なライフスタイルをもつ方々と接する機会が増え、それが診療の幅や深みを与えてくれていると感じています。

「きちんとしたことをきちんとやる」——診療への姿勢

上條 達央 院長

診療で一貫して心がけているのは、「きちんとしたことを、きちんとやる」ことです。言葉にするのは簡単ですが、実行するとなると時間もコストもかかります。それでも、それを避けては信頼される医療はできないと考えています。
たとえば、当院では開業当初から器具の滅菌処理を徹底してきました。当時はまだそれが“当たり前”ではなかった時代。それでも父が関わっていた診療所での徹底した滅菌環境に触れ、自分もそうするべきだと強く思ったのです。その方針を貫いてきたことで、長年勤めてくれるスタッフにも恵まれていると感じています。
また、当院では20年以上前から「予防専用のスペース」を設けてきました。当時はまだ珍しい取り組みでしたが、今ではようやく「予防が大切」という考えが浸透しつつあり、保険診療の中でも対応が可能になってきました。歯科医院は“治療する場所”という意識が根強いですが、「用事がなくても通っていい場所」として、患者さん自身の意識も変わるよう努めています。

専門性の融合と若手育成への取り組み

当院には、それぞれ専門分野をもつ歯科医師が在籍しており、例えば根管治療ではマイクロスコープを使用した精密な診療を行っています。拡大鏡を活用し、視野をしっかり確保して診療を行うことが今では当然のこととなっています。治療の精度を保てているのは、そうした技術の進歩のおかげでもありますし、これからも学び続ける姿勢は大切にしたいですね。
また、当院は厚生労働省の認定を受けた「単独型臨床研修施設」として、大学病院と同等の枠組みで研修医の受け入れも行っています。若い先生方が壁にぶつかったとき、すぐに相談できる環境を整えておくこと。それが、結果として患者さんにより良い医療を提供する基盤になると信じています。

これから受診される患者さんへ

現代は、80代・90代になっても自分の歯が残る時代になってきました。それは素晴らしいことですが、。長い人生を健やかに過ごすためには、どこかのタイミングで一度しっかりと口腔内の状態を見直し、必要であれば「リセット」することも大切です。
ただ痛みを取るのではなく、どこまでの治療を行うか、どんなケアを続けていくか——それを一緒に考え、支えるのが私たちの役割だと思っています。歯科医院は、「痛くなってから行く場所」ではなく、「痛くならないために通う場所」へと意識を変えていくことが、これからの時代には必要です。
一人ひとりにとっての“当たり前”が、いつまでも続くように。そのためのサポートを、これからも誠実に続けていきたいと考えています。

※上記記事は2025年7月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

上條 達央 院長 MEMO

  • 出身地:東京都
  • 出身大学:東北大学歯学部
  • 好きなこと:ドライブ
  • 好きな映画:『チャンス』、『ペイフォワード』
  • 好きな場所:大阪
  • 座右の銘:「ペイ・フォワード」

上條 達央 院長から聞いた
『咬合性外傷』

力のコントロール——それが、歯を守るための重要なカギに

咬合性外傷とは、かみ合わせに生じる過剰な力によって、自分自身の歯や歯ぐきを傷つけてしまう状態を指します。本来、上下の歯はバランスよく接触し、噛む力も分散されているのが理想です。しかし、かみ合わせの高さや形が不適切だったり、経年変化により歯がすり減って来ると、一部の歯に過剰な力が集中し、歯の根や周囲の組織にダメージを与えてしまいます。
ダメージを受けるのは歯だけではありません。歯ぐきやその下にある骨に強い力がかかると、骨の吸収が進み、歯周病の原因にもつながります。咬合性外傷は、歯の破折や知覚過敏を引き起こすだけでなく、歯周病の進行を早める、顎関節症を引き起こすリスクもある、見逃せない問題です。
治療の基本は、「形を整える」こと。上下の歯のうち、どちらか片方の形を調整するだけで済む場合もあれば、両方を見直す必要があるケースもあります。症状が出ている歯が、必ずしも原因とは限らず、反対側の歯の形や位置が原因になっている場合もあるため、正確な診断には知識と経験が求められます。
咬合性外傷は、誰にでも起こりうる身近な問題ですが、専門的に扱う歯科医が少ない分野でもあります。「かみ合わせが気になる」「一部の歯だけ痛む」「歯ぎしりがある」などの症状がある場合は、早めに歯科医に相談し、必要に応じた調整を受けることが大切です。

グラフで見る『上條 達央 院長』のタイプ

穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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