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大原 庸子 院長

YOKO OOHARA

納得するまで時間をかけ、説明を徹底し、患者さんのペースに合わせて診療を進めていく

鶴見大学歯学部卒業後に同大学院で博士号取得。その後、クリニックの勤務医として経験を積む。『下高井戸パール歯科クリニック・世田谷』を開院して、現在に至る。

大原 庸子 院長

大原 庸子 院長

下高井戸パール歯科クリニック・世田谷

世田谷区/赤堤/下高井戸駅

  • ●歯科
  • ●小児歯科
  • ●矯正歯科
  • ●歯科口腔外科

さまざまな苦労を重ねて歯科医師へ

大原 庸子 院長

歯医者になることは根本的に頭になかったんですね。父や身内が医者であったこともあり、医療系を目指していました。祖父をお世話している看護師さんを見て目指していたものの、父は厳しい辛い現場をみてきているため、同じ思いを娘にさせたくないと看護師になることに反対していました。なるならば「人の指示で動くのではなく自分の意思で動ける仕事をしなさい」と。結局、看護師になるご縁はなかったので、歯科衛生士の学校に通うことにしました。どうしても看護師を諦められず、大学受験の勉強をしながら衛生士の学校も続けていたところ、父から「歯科大学も受けてみたらどうか?」と勧められたのです。そしてまさか、受けたら受かってしまったのです(笑)。半年ほど歯科衛生士の学校に通って体験してきたことや、実際に歯科助手のアルバイトをしたのもいい経験でした。当時は今のように予防にはまだ力をいれている歯科医院は少ない時代であったこともあり、歯科衛生士は歯科医師のアシスタント的な立場でもありました。そういった環境を改善したいという想いもあって、歯科医師を最終的に選びました。ですから歯科衛生士さん一人ひとりが、衛生活動できるような職場づくりにも力をいれています。

『患者さんに寄り添った医療』で気持ちが固まったタイミングで治療を

大原 庸子 院長

力を入れていることは『患者さんに寄り添った医療』を目指しています。たとえば、歯を抜かなければならない場合、いきなり抜くのではなく患者さんが納得するまで待つようにしています。もしくは自然脱落を待つことも。最初の頃は自分の学んできた医療を元に「こうしなければいけない」というやり方や、時には「きちんと来ていたらこうはならなかった、どうして来なかったのか?」など、押しつけの医療をしていた時期もありました。しかし長年の経験を経ていろいろ考えるようになり、ここ数年は患者さん一人ひとりに寄り添って、その人ができることを提案していくことを心がけています。

開業して20年になりますが、その間に2回改装をしています。ユニットを増やして、「個室」もつくりました。患者さんによっては、隣が見えて並んでいるタイプだと遠慮してしまう方もいらっしゃいますね。また会話が隣に聞こえているのを不快に感じる方もいます。性格にもよるのかもしれませんが、個室にご案内したら、口数の少ない気難しい患者さんも実はよくお話をしてくれるということもあります。歯科恐怖症やお子さんであると、騒いでも誰にも聞こえないという安心感があるのでしょう。個室は元々オペに対応できる特殊なつくりになっているため、オペがしやすくなりました。

『予防歯科』『スポーツ歯科』『食育』に力を入れる

大原 庸子 院長

力を入れている診療は『予防歯科』が第一ですね。あとは子どもの患者さんが多いこともあって小児歯科も。患者さんの中にはスポーツをやっている方も多くいらっしゃるのですが、忙しいためか痛くならないと来ない方が多いと感じます。また『スポーツ歯科』の必要性も感じて、資格を取得して治療に取り入れました。というのも、小学生で歯をケガしている子と話すとサッカーやバスケットボールによるものだと……。応急処置して終わりということに疑問を感じていました。そういった現状に対してきちんと「マウスガードの必要性」を説明していきたいと思ったのです。とはいえ、スポーツという(広告宣伝)産業の中で、医療を受け入れてもらうのはなかなか難しいなと実感しています。まずは相手の歯科に対する認識から変えていきたいですね。

さらに『食育』にも力を入れています。食育といわれても実感もないという方もいるかもしれませんが、「噛む」ということも食育なんですね。噛むことを覚えないから機能が弱くなり出っ歯になってしまう。なぜこうした歯並びになるのだろうか?こういったことに疑問を持つことが大事になりますが、いろんなことを体験したからこそ出てくる疑問でもあります。たとえば、口を閉じていないお子さんに対してや、赤ちゃんが口の中に入れる前までの行動、スプーンをどのように口へ運ぶのか?といった食べさせ方などを指導します。食べることは食べ物を捕らえることです。親御さんはテレビやスマートフォンばかりを見ずに、子どもの食べる様子をもう少しきちんと見て欲しいなと思います。発育する上で親の目線というのは大事であることも呼びかけていて、たとえば、母乳をあげるときに赤ちゃんの口をどのようにして飲ませるのか、しっかりとくわえさせるようにして飲めていないこともあり、母乳を出にくくしている原因にもなります。母乳はお母さんのホルモンからできた自然なもので、おっぱいが出ない人もいて仕方ないこともありますが、安易に人工乳に頼ってほしくないと思います。食育指導しているのは私自身になりますが、ゆくゆくは歯科衛生士さんにも指導できるようにと考えています。

子どもや女性が喜ぶクリニックを目指す

当クリニックは『子どもや女性に好きになってもらえるクリニック』を目指しています。女性医師や女性スタッフが多数在籍していることから、男性だと怖いというお子さんや女性に配慮したクリニックを意識しているのですが、ご家族で通われている方やご高齢の方もいます。(※男性医師も在籍しています。)非常勤の男性医師もいて今度から常勤で入る予定です。ターゲットを女性にしているため、院内は女性をイメージした「ピンク」を基調に、ピンクをみたら「パール歯科だ」と思ってもらえるように選びました。ユニフォームの色も時代の流れにあわせて現在は紺色を選び、少しピンクもこだわって入れています(笑)。

患者さんはファミリー層が多く、6割が子どもになります。お子さんの治療がスムーズにいくことで、お父さんお母さんも通ってくれることも。お子さんの治療は理屈や言葉だけでわかる子どももいれば、どんなに説明しても嫌だ嫌だと泣き叫ぶ子もいます。無理矢理に治療するよりも「なんで嫌なの?何が怖いの?」と聞いて、「これからこういうことをするんだけど」「こうしてみてはどうかな?」と、お子さんのペースに合わせて寄り添ってできることからアプローチしていきます。ですから人によっては1回でできることかもしれませんし、4回かかることもあります。

これから受診される患者さんへ

地域の人に安心して通ってもらうため、この20年間いろいろとがんばってきました。受診して通院していただけるように専門性も追究し、インプラントも行っています。大学病院と同等の医療を地域にも提供できるように、大学病院の先生を招いて診療しています。まずは大学病院へ行く前に、地域の病院に相談してみてほしいですね。また当クリニックは小児歯科を中心に発展してきた医院ですので、小児のお困りごとがございましたら、気軽にご相談ください。子育て経験をしているドクターもスタッフも多数いますので、何かご不安なことなどございましたらお越しください。

また、お年寄りの患者さんのなかには、90歳を過ぎても自身で通ってくださっている方もいらっしゃいます。これからは100歳時代の医療ですので、歯をいつまでも大事に、いつまでも美味しく食べられるように、当クリニックへ足を運んでもらえたらなと思っています。

※上記記事は2022年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることを、ご了承ください。

大原 庸子 院長 MEMO

  • 出身地:東京都杉並区
  • 出身大学:鶴見大学歯学部
  • 趣味&特技:映画鑑賞、お料理、編み物
  • 好きなドラマ:韓国ドラマ(女性が頑張っているドラマ)
  • 好きな音楽:ピアノ(アレンジもの)
  • 好きな場所:北海道
  • 好きな言葉・座右の銘:どんな時も道はある

大原 庸子 院長から聞いた
『むし歯[う蝕・カリエス]』

むし歯は「歯磨きだけ」では完璧に防げない?!

むし歯も歯周病も「細菌」による感染症です。予防対策として「細菌をコントロールすること」が大切です。二次的要因として甘いものをたくさん食べる、ストレスフルな生活習慣、食生活が乱れていることも関係しています。

細菌をコントロールするには、基本は「歯ブラシ」です。歯ブラシが得意な人や不得意な人もいるため、細菌の性質を変えてあげます。そのため「キシリトール」を取ること、「フッ素」で歯を強くして、細菌を殺菌するといった、歯ブラシ1本だけに頼るのではなく、「薬液」をつかいながら細菌をターゲットにして攻める方法です。または「電動歯ブラシ」を取り入れ、清掃効率を上げることも大事です。

さらに、歯科医院で「定期健診」を行うことも欠かせません。自分ができないことを歯医者さんでケアして改善してもらいます。特に「バイオフィルム」と呼ばれるばい菌がつくりあげた「膜」があるのですが、これは自分の歯ブラシだけでは除去が難しいため、歯医者さんで膜をはがし落としてもらいましょう。理想をいえば3ケ月に1回リセットすること。それは台所の「黒ずみ」と同じ感覚で、落とすために歯医者に通ってほしいですね。特に黒ずみができるときというのは、細菌が悪さをするときです。歯並びの悪い人や歯磨きが上手ではなかったり、不健康な食生活であったりするともう少し頻度が必要になります。

グラフで見る『大原 庸子 院長』のタイプ

エネルギッシュで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

エネルギッシュで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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