市川 訓基 院長
KUNIMOTO ICHIKAWA
豊富な知識と経験をいかして「在宅輸血」にも対応
地域の中で患者さんとご家族の暮らしを支えていく
順天堂大学医学部を卒業後、血液内科を専門に研鑽を積む。大学病院での診療を経て在宅医療に携わるようになり、在宅医療の専門医・指導医、在宅褥瘡管理者の資格を取得。2020年4月、「平井駅」そばに開業。
市川 訓基 院長
ICHI Clinic
江戸川区/平井/平井駅
- ●訪問診療
白血病治療に携わることを目指し、中学1年で医師を志す
私が医師になりたいと思ったのは中学1年生のとき、文化祭で「骨髄バンク」のことを取り上げたのがきっかけでした。当時はまだ骨髄バンクに対する認知度が低く、白血病が不治の病とされていた時代。中学生が骨髄バンクの啓蒙活動に取り組んだことは注目を集め、新聞の取材が来たほどでした。そして私はこのとき、文化祭に向けて患者さんやドナー登録をされた方々のお話を聞くなかで、「いつか白血病治療に携わりたい」と考えるようになったのです。
医療系に進みたいという気持ちを学校の先生に相談すると、医学部を目指すならまず高校受験が大事になるとアドバイスされました。振り返ってみると、すでに中学1年のころから医学部進学に向けた受験勉強がはじまっていたのかもしれません(笑)。幸いにも順天堂大学医学部に合格し、医師免許を取得した後は白血病をはじめとした血液の病気を専門に研鑽を積みました。
豊富な知識と経験をいかし、在宅輸血にも対応する
私が医師を志した当時に比べると医療は各段に進歩し、不治の病とされていた白血病も完治を望めるケースが増えています。その一方、どれだけ高度な治療をおこなっても、どれだけ手を尽くしても救うことができない命があることも確かです。かつて私が診療していた大学病院は、高度な医療や研究をおこなう場所であり、積極的な化学療法が不可能になった方への終末期医療に対応することは難しい問題でした。しかし私は医師として、1人の患者さんを最期までサポートしたいと考え、在宅医療に携わるようになりました。
すでに総合内科専門医や血液学の専門医などの資格を取得しておりましたが、在宅医療ではさらに幅広く、あらゆる症状に対応できるスキルが求められます。そのため、開業前は在宅医療を専門とする複数のクリニックで経験を重ね、褥瘡(床ずれ)のケアをはじめ在宅医療に必要なさまざまな知識や技術を身につけました。こうした経験をふまえて、がんの緩和ケアや認知症患者さんに対応するのはもちろんですが、大学病院で培ったスキルをいかして輸血を必要とする方に対して安全面に配慮した在宅輸血を実践していきたいと考えています。
医療従事者がチームとなって、患者さんやご家族を支えたい
在宅医療の専門医・指導医、在宅褥瘡管理者などの資格を得た後、『ICHI Clinic』を開院したのは2020年4月でした。と言いましても、在宅医療というのは医師が1人でできるものではありません。複数の医師や訪問看護師、ケアマネージャー、ヘルパーなどさまざまな職種の方と連携するにあたっては、駅から近い恵まれた立地にご縁があって本当にうれしく思っています。このクリニックを拠点に医療をお届けするだけでなく、認知症や障がいをお持ちの方などを含め地域のみなさんが暮らしやすい環境づくり、みんなで支え合える街づくりにも力を尽くしたいと考えています。
在宅医療に携わる者として、私が大切に考えるのは患者さんのことだけではありません。患者さんのためにお食事を用意したり、体をふいたりといったケアを頑張っていらっしゃるご家族のことも、しっかりとサポートしていきたいと思います。医療を提供する側が職種を超えて手を取り合い、チーム一丸となって患者さんやご家族を支えたいと考えておりますので、たとえささいなことであっても気軽にご相談ください。
患者さんだけでなく、ご家族のお気持ちにも寄り添っていく
このクリニックの特徴といいますか、私の診療スタイルの特徴は話が長いこと(笑)、そしてご家族のケアに力を入れていることです。話が長いといっても私ばかりが話すのではなく、患者さんやご家族のお話をじっくり伺って、1つ質問されたら3倍にしてお答えするという感じです(笑)。特に、はじめてお会いする場合はどうしても1時間程度の時間が必要になりますので、1日に訪問できるのは8~10件というところ。みなさんと何でも話せる雰囲気づくりを心がけ、気軽に世間話ができるような関係を築きたいと思っています。
在宅医療において、私が特に重要だと感じているのはご家族に対するケアです。日々患者さんのお世話をなさっているご家族は、息抜きをする時間すら取れない上、周囲の理解・協力を得るのが非常に難しいんですね。実際に、患者さんを支えるご家族の約7割が「抑うつ状態」にあるとのデータがあるほどです。こうしたご家庭を訪れるとき、診察だけしてすぐに帰るわけにはいきません。世間話などをして少しでもリフレッシュしていただけたら嬉しいですし、大切なご家族を見送った後も顔を出すなどグリーフケアを通じて、心身の健康をサポートしたいと思っています。
これから受診される患者さんへ
『ICHI Clinic』は、「平井駅」から徒歩2分の場所にあります。
在宅医療とは、医療を必要とされる方に医療を届けるだけでなく、最終的には暮らしやすい街づくりを実現するものです。認知症患者さんや障がいのある方などを含め、地域の中で「みんなで支え合う」という意識を醸成していくことがとても大事です。また、私自身も地域を盛り上げていきたいと考えており、町中の危険を見つけるためにみんなで車いすに乗ってお散歩をしたり、子どもたちに医師や看護師の体験をしてもらったりといったイベントを企画したいと思っています。私が中学1年生のときに医師を目指そうと思ったように、医療を志す子どもたちが後に続いてくれたらうれしいですね。
※上記記事は2020年4月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
市川 訓基 院長 MEMO
総合内科専門医 /血液専門医
- 出身地:茨城県
- 趣味:釣り
- 好きな本:『いまを生きる』
- 好きな映画:『いまを生きる』
- 好きな言葉:「信は万物の基を成す」
- 好きなアーティスト:葉加瀬太郎
- 好きな場所:北欧
グラフで見る『市川 訓基 院長』のタイプ
エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
エネルギッシュで明るく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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市川 訓基 院長
江戸川区/平井/平井駅
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