小関 温子 院長
ATSUKO OZEKI
育児学を学んだ小児医師として。
正しい知識とアドバイスをみなさんに
東京女子医科大学卒業。愛育病院小児科に入局。虎の門病院小児科で非常勤医師を務め、1974年に『 小関クリニック』を開設(小田急小田原線「成城学園前駅」より徒歩8分)。
小関 温子 院長
小関クリニック
世田谷区/成城/成城学園前駅
- ●小児科
医師である父から勧めれた世界
私は一人娘でした。将来を心配したのでしょう、小学4年生の時に父に呼ばれて、「お医者さんを目指しなさい」と告げられたことがこの道を目指す契機となりました。当時も男性優位の時代でしたが、父は、「今後必ず男女同権の時代が訪れる。その時、最初にその機会を得ることができるのは、この世界に違いない。努力と少しの能力があればなれないはずはないから、医学の道を目指しなさい」と私に伝えたのです。父は先の戦争に従軍し、ロシアの地で抑留された経験がありました。その時、ロシアの女性医師が働いている姿を見たそうなんですね。まだまだ男女同権など夢であった時代にそうまで断言できたのは、父のそうした経験もあったのでしょう。
ただ、父は厳しかったですね。幼い頃の私は体が弱く、病気ばかりして学校にも満足に通えていない状態でした。「これはとても無理」と思ったものですけども、「寝ていても勉強はできる」と、厳しく指導されたことを今も憶えています。
でも、今となればその導きには感謝しかありません。至極単純ですけれど、病気が治り、お母さん方から「助けていただいてありがとう」と言っていただけると、医師になってよかったと思ってます。
育児学を学んだ医師として
私は大学卒業後、愛育病院の小児科に籍を置きました。当時の病院長は、「日本の育児学の神様」とも称された内藤寿七郎先生でした。内藤先生は、「健康児を知らずして小児科医にあらず」ということをよく仰っていました。病気かどうかを判断するのは、健康な子を見ていればわかること。逆にいえば、病学だけを学んでいたのではその判断がつかないことになりますから、あらゆる子供に接することが大事と教えを受けました。
成長には個人差があります。小さい時からなんでも出来る子もいれば、少し時間がかかってしまう子もいますよね。それは優劣ではなく、個性なのです。小児科医は、病気を診るだけでは不十分です。子ども達の成長のスピードには違いがあることを理解して、その子その子に応じた育て方であったり、見守る視点のあり方をお母さん方にお伝えしていくことも大切な役割と認識しています。
伝えるべきことをしっかり伝えることも大切
医者になりたての頃は、麻疹(はしか)風疹等、ありとあらゆる感染症をそれこそ山のように見てきました。時代が変わり、それらが予防注射によって防げるようになったことはとても喜ばしいことだと思っています。ところが今、その予防注射を拒絶する方がおられます。これは、そうした病気の恐ろしさが実感できないからなのでしょうね。感染症の影響は、その子だけにとどまるものではありません。1人が発症すれば他の子にも移っていく可能性がありますし、感染が拡大していきます。自分だけが良ければそれでいい、というのは考えものです。
私の方針では言うべきこと、伝えるべきことをお話ししないのは、医師としての役目を放棄していることにも通じることだと思います。
忙しい毎日を送っていられることに充実感を感じて
実は武蔵小杉に亡くなった父の医院が今もあって、そちらでも診療をおこなっています。その縁で、川崎市医師会の保育園部会の幹事を務めてさせていただいており、各保育園に送る園医の選定に携わらせていただいています。ご存知だと思いますが、武蔵小杉周辺はタワーマンションの乱立で人口増加に伴い保育園も増加して先生の中には7~10ヶ所掛け持ちで園医を務めている方もおられます。私もお手伝いさせていただいてるのですが、それもあって、もう数十年、お昼をまともに食べた記憶がないんです。“ランチ”という言葉とは、本当に無縁の人生を送っているような気がします。でもそれも仕方のないこと。それだけ必要とされていると前向きに受け止めるべきなのでしょうね。
地域のお母さん、お父さんに向けて
今のお子さんは塾や習い事に忙しい毎日を送っていますよ。環境もありますし、時代の趨勢でそれも仕方のないことだとは思うのですが、もう少しゆっくりと過ごしてもらいたいという希望があります。一番子供らしい時期に遊んだ記憶が、将来、その子の財産になると思います。誰かと比べる必要はありません。その子その子で、持って生まれたものは違うわけですから。難しいことではありますけども、その子の個性を見極め、伸ばしてあげるのが親の務めだと思いますし、画一的に考えず、その子に合った育て方というものをお考えいただければと思います。
※上記記事は2019年6月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
小関 温子 院長 MEMO
- 出身地:東京都
- 趣味:フランス刺繍
- 好きな作家:松本清張/渡辺淳一/アガサクリスティ
- 好きな映画:アガサ・クリスティー作品
- 好きな言葉:「努力」「温故知新」
- 好きな観光地:軽井沢、ニューヨーク、ウィーン
グラフで見る『小関 温子 院長』のタイプ
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
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