高﨑 雄司 センター長
YUJI TAKASAKI
CPAP療法を軸に睡眠時無呼吸症候群の診療に取り組む。
睡眠を整えて健康体へ
日本医科大学卒業後、呼吸器内科を専門に学ぶ。特に睡眠時無呼吸症候群の診療に取り組み、院長である駒ヶ嶺正純先生とともに、1998年に関東初の専門施設を立ち上げる。
高﨑 雄司 センター長
駒ヶ嶺医院睡眠呼吸センター
新宿区/西新宿/西新宿五丁目駅
- ●呼吸器内科
眠ったときの呼吸機能こそが呼吸の仕組みを表す
小児喘息を患っていたこともあり、子供の頃から体が弱かったんです。お医者さんや病院が普通の子供よりは身近にあったと思います。そんな私に親は医師になったらいいんじゃないかと勧めてきました。理科系が好きだったので建築家も憧れの職業だったんですが、親の後押しもあって医師になりました。専門は呼吸機能で、特に睡眠時の呼吸を研究してきました。呼吸は、起きているときには延髄の呼吸中枢と大脳皮質の2か所からの命令に従って行われています。しかし睡眠時には大脳が眠るため、呼吸中枢のみの命令になるんですね。つまり、眠っているときに行っている呼吸こそが呼吸のメカニズムを正確に表している。これが、私が睡眠時の呼吸を専門に研究してきた理由です。さらに調べていく中で、眠っているときに息が止まる病気があるということがわかりました。睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。この分野は海外の方が進んでいたため、カナダ・トロントの大学で研究をし、1998年に院長の駒ヶ嶺先生とともに睡眠時無呼吸症候群の専門病院として当院を立ち上げました。現在は年間800〜1000人ほどの患者さんを診療しています。
睡眠時無呼吸症候群の主流はCPAP療法
睡眠時無呼吸症候群は眠っているときに10秒以上の呼吸停止を繰り返す病気です。診療では問診と検査を基に診断をし、治療に入っていきます。検査では入院して一晩寝ていただき、呼吸や睡眠の状態をチェックする終夜睡眠検査(睡眠ポリグラフィー検査)を行います。最近は自宅でも手軽に行える簡易検査キットもありますが、この検査であれば細かくデータを取ることができ、無呼吸症候群に限らず、不眠症や過眠症、いびきといった睡眠障害の特定が可能です。睡眠時無呼吸症候群の治療の主流はCPAP療法。シーパップと読み、鼻マスクを装着することで圧力がかかった空気が送りこまれ、気道が確保される仕組みです。当院を始めた頃は保険適用がされておらず30万で購入しなければ使えませんでしたが、現在は保険適用され、月約5000円でレンタルできます。随分と治療法は身近になりましたね。当院の患者さんは10代から年配の方までと非常に幅広いです。中高生に多いのは夜型で朝起きられないといった睡眠相がずれている症状ですね。年配の方には睡眠時無呼吸症候群の患者さんが多いです。若い人だと脂肪で喉が狭くなってしまうことが原因の1つですが、お年寄りの場合は喉を広げる命令が脳から来ず、気道が潰れることで無呼吸になります。このように若い人とお年寄りとでは発生のメカニズムが少し違うのですが、治療ではどちらもCPAPを用います。顎の小さい方だとやはり無呼吸になりやすいので女性の患者さんも多いですね。
長く使ってもらうために、きめ細かにサポート
CPAP療法については皆さん一度は見聞きしたことがあるかもしれません。ですが使用する器具が複雑なので、うまく使えると自信をもって言える人はほんのわずかなんです。使用の際は使い方や予想される副作用について1つずつ丁寧にお伝えします。そのうえで患者さんに月1回通院していただき、ちゃんと使えているかどうかを確認します。睡眠時無呼吸症候群の治療の基本はCPAPを毎晩装着すること。器具から使用日時や時間のデータを引き出し、抜けている日がないかチェックします。もし抜けている日があれば、なぜ使えなかったのか、理由を聞き出します。たとえば花粉症の患者さんの場合、CPAPで花粉症が悪化することがあります。患者さんごとに事情を把握し、続けていける方法を具体的にアドバイスします。睡眠時無呼吸症候群というのは根本的な完治がとても難しい病気です。そのため、いかにCPAPを長く使ってもらうかが安定した睡眠への鍵になります。できる限り、毎日スムーズに使えるようにサポートするのが私の仕事ですね。
体の不調が取り除かれることでモチベーションになる
CPAP療法について、患者さんの反応はそれぞれですね。かなりの重症の方ですと、使ってみた翌日、こんなに寝たのは久々と言われる患者さんが多く、比較的すぐ効果を実感されています。ただ、多くの方は使い始めても「まだわからない」と言われることが少なくありません。でもCPAPを装着することによって、夜間にトイレに行く回数が3、4回からゼロになったとか、今まで高かった血圧が正常化したということは出てきます。熟睡を実感できなくても、体の不調が改善されてくれば治療を続けるモチベーションになってきます。実は詳細なメカニズムはわかっていませんが、睡眠時無呼吸症候群は他の病気に影響を及ぼしているんです。無呼吸の治療過程で糖尿病の指標が良くなったとか、コレステロールなどの脂質の代謝異常が改善されたなど、実際にあります。抱えている他の病気を治すうえでも継続して呼吸の治療をすることが大事になるんですね。ただどうしても途中で続かなくなるケースがあります。そういう患者さんには必ず電話などで連絡を取り、状況の確認や改善点をアドバイスするようにしています。
これから受診される患者さんへ
『駒ヶ嶺医院睡眠呼吸センター』は都営大江戸線「西新宿5丁目駅」から徒歩2分、大通りから少し入ったところにあります。睡眠時無呼吸症候群は年月の経過とともに、だんだんと悪くなってくる病気です。昼間の眠気がひどい方やいびきをかく方、周囲から寝ているときに息が止まっていると言われたことがある方は、ぜひ早めの受診をお勧めします。当院のホームページにセルフチェックの質問項目も載せていますので、ぜひ一度確かめてみてください。
※上記記事は2017年4月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
高﨑 雄司 センター長 MEMO
- 出身地:埼玉県
- 趣味:旅行
- 好きな本・愛読書:司馬遼太郎のほぼ全て、梅原猛「水底の歌」など
- 好きな映画:A・ヒッチコックのミステリー映画
- 好きな言葉:温故知新
- 好きなアーティスト:ビートルズ
- 好きな場所:京都
グラフで見る『高﨑 雄司 センター長』のタイプ
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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