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西川 嘉伸 院長

YOSHINOBU NISHIKAWA

原因ではなく“治す”ことに焦点を当てた治療で、
多様な患者さんを支える精神科専門クリニック

東京慈恵会医科大学卒業後、同大学院にて博士号を取得。精神科を専門とし、大学病院での勤務医や講師、県立病院の医長を務め、1999年に大塚にて開業。区役所や企業の産業医も務めている。

西川 嘉伸 院長

西川 嘉伸 院長

クリニック西川

豊島区/南大塚/大塚駅

  • ●精神科
  • ●内科
  • ●心療内科
  • ●脳神経内科
  • ●外科

医師になりたいのではなく、“精神科”の医師になりたかった

西川 嘉伸 院長

中学、高校ぐらいから医学部に行きたいと思っていました。医学部と言っても単純に医師になりたいのではなく、“精神科医”になりたかったんです。きっかけは思春期に味わったドキドキ感。思春期の頃に好きな女の子と話をするとドキドキしますよね。どうしてこんなに反応するんだろうと不思議に感じて仕方なかったんです。心と体の関係性に興味を持ったんだと思います。そこから自分でミシェル・フーコーを始めとした哲学者の本を読んで狂気的な世界にも触れ、ますます精神というものに惹かれ、最終的には医学部に進みました。
大学に入ってからも精神科医への想いは変わらなかったものの、卒業時には研究の分野にも面白みを感じていました。そこで教授に相談すると「精神科医になるのであれば、最初に患者さんを診なさい」と言われました。社会に出て最初に身につけたことは体がずっと覚えている、まずは診察する感覚をしっかり身につけることが大事だとアドバイスされ、研究の道ではなく患者さんを診療できる大学院の精神科に進みました。

さまざまな患者さんを診療する、街の専門クリニック

西川 嘉伸 院長

開業したのは1999年。縁あって大塚の地にクリニックを立ち上げました。当院の診療の柱は精神科、心療内科、神経科。一般内科も受け付けていますが、患者さんのほとんどが精神科を受診されます。小児は対象としていませんので、思春期以降の10代から高齢者まで、幅広い年齢や職業の方が通院されています。小児の患者さんに関しては問い合わせがあれば専門のクリニックをご紹介しています。また、精神科は人につく分野と言われ、近い病院だからというよりは自分に合った医師の診療を望まれる方が多いです。当院でも軽井沢から月に一度通院されている方がいらっしゃいますね。
患者さんの症状ではうつ病や統合失調症、睡眠障害などに加え、認知症の方の診療にも当たっています。最近は私自身も高齢になってきたので大々的にはやっていないのですが、希望があれば患者さんのご自宅に伺う往診も行っています。

なぜそうなったかではなく、“治す”ことをいちばんに

西川 嘉伸 院長

治療方法は薬物療法と精神療法。あとは心理カウンセラーによるカウンセリングも行っています。当院では精神療法だけという方は少なく、およそ9割の方が薬物療法もされています。薬を用いる際は過剰にならないことはもちろんですが、患者さんによって効き目が異なるのでガイドラインに縛られ過ぎないことも大切です。精神療法は森田療法を基本にしています。森田療法とは東京慈恵会医科大学の初代教授で、精神科医の森田正馬が開発した治療法です。生きた時代が割と似ていることからフロイトの精神分析と対比され、東の森田、西のフロイトと言われることもあります。森田療法は簡単に言うとフロイトの精神分析の真逆。フロイトの精神分析は心の中にある潜在意識をあらわにさせることによって解決する方法ですが、森田療法の場合は原因を探るのではなく、悪くなった状態からより良い生き方に変えていくにはどうすればいいかを考える方法です。要するに“治す”ことをまず第一に考えていきます。当院ではこの精神療法と薬物療法を併用しながら治療を行っています。
また、治療の一環としては生活習慣のアドバイスも欠かせません。具体的には早寝早起きといった生活のリズムを整えること。最近は就寝が0時以降という人も少なくありませんが、それはやはり不健康。私たちは夜行動物ではないのだから、昼間は起きて夜はきちんと寝る生活が最適です。あとは体を動かすことも勧めていますね。

フィーリングを大切に、そして焦らずに診療に取り組む

診療では患者さんとのフィーリングを大事にしています。診察で「この人は行けそうかな」と思うとスッと入り込んで話をしますし、打ち解けられない場合は表面的な話だけで終わることもあります。いろんな患者さんがいますから、話をしてくれない場合もあります。そういうときは焦ってもしょうがない。次回来られたときには話をしてくれるかもしれないし、何度か診察を重ねていくうちに話し始めるかもしれない。決して急がずに、気持ちに余裕を持って診療に当たっています。
精神科医として思うのは、自称うつ病という方が増えてきていること。私は“うつもどき”と呼んでいますが、うつ病ではないのにうつ病だと思い込んでくる方が最近は多いですね。例えば、仕事で失敗して上司にきつく叱られたとする。すると、ちょっと気分が落ち込みますよね。しょげてしまうというか。その状態をうつ病だと思って来られる方がいますが、実際はうつ病ではなく、正常な心の反応です。そういった患者さんの場合、診察で話は聞きますが、当然うつ病の治療や薬を出すことはしません。診療を通して、時代とともに人間の人格や精神のあり方のようなものが変わってきているのは感じています。

これから受診される患者さんへ

『クリニック西川』はJR山手線、都電荒川線「大塚駅」南口から徒歩1分、通りに面したビルの1階にあります。精神科、心療内科にはどんな症状で訪れればいいか分からない方もいらっしゃるかもしれません。受診の目安のひとつは、“らしくなくなった”とき。人はそれぞれその人らしさを持っているはずですが、不健康になるとその人らしさが失われてしまいます。自分ではなかなか気づきにくいことなので、長年そばにいる家族や友人に話を聞いてもらい、あなたらしさが損なわれていないか、チェックしてもらうと良いと思います。その結果、何か不安に思うことがあればぜひ当院にお越しください。

※上記記事は2017年7月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

西川 嘉伸 院長 MEMO

精神科専門医

  • 出身地:東京都
  • 趣味:ゴルフ
  • 特技:音楽を聞くこと、歌うこと
  • 好きな本:「Newton」など科学系の本が好きです
  • 好きなドラマ:「北の国から」
  • 好きな言葉:人間万事塞翁が馬
  • 好きな音楽:音楽は何でも好きですが、聞くのはジャズ、歌うのはポップス

グラフで見る『西川 嘉伸 院長』のタイプ

穏やかでやさしく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかでやさしく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

CLINIC INFORMATION