勝 久寿 院長
HISATOSHI KATSU
患者さんお1人お1人に寄り添いながら
ご一緒に解決法を考えていく
旭川医科大学を卒業後、麻酔科医として経験を重ね、麻酔科標榜医を取得。その後、東京慈恵会医科大学の精神医学講座に入局。大学病院を中心に診療を続ける。2004年、「人形町駅」そばに開業。著書の執筆やメディアへの協力も多数おこなう。
勝 久寿 院長
人形町メンタルクリニック
中央区/日本橋人形町/人形町駅
- ●心療内科
- ●精神科
患者さんの全身管理にあたる「麻酔科医」が医師としてのスタート
私の父は建築士で、とくに医療と縁があったわけではありません。ただ、ひと足先に兄が歯科医師を目指したことで、私も医療系の仕事に興味を持つようになったんです。高校は兄と同じ学校に進み、私は医学部を受験して、旭川医科大学に進学しました。
現在は精神科医として診療しておりますが、医師としての私のスタートは麻酔科でした。大学のカリキュラムを終えて、自分の進路について迷っていたとき、教授から「迷っているなら麻酔科へ」と、アドバイスされたんです(笑)。麻酔科は、外科をはじめ色々な科と連携することになりますので、すべての科をひと通りみて、その上で判断すれば良いというわけですね。私としても、患者さんの全身状態を管理する麻酔科のスキルは、医師として身につけておくべきものと考え、研鑽を積みました。
人形町の街に根差し、患者さんに寄り添いながら診療する
北海道の地で麻酔科医として経験を重ねるなか、ある時ふと「心」に興味を抱くようになりました。そのため、精神分析を学びたいと上京し、東京慈恵会医科大学の精神医学講座に入局。その後も大学病院で高度先進精神医療に携わり、開業までの約10年間を過ごしました。大学病院時代の患者さんは重症の方がほとんどで、1人の医師が少数の重症患者さんを診る、というスタイルだったんですね。でも私は、社会の中で大変な思いをしている、もっとたくさんの方をサポートできたらと考えたんです。症状があらわれて間もない方、お仕事を続けながら治療を続ける方、そうした患者さんに寄り添っていきたいと考えて、『人形町メンタルクリニック』の開設を決めました。
ここ人形町は、オフィス街であり住宅街であり、新しい中にも下町情緒が感じられる、そんな不思議な魅力のある街ですよね。私自身、老舗の美味しいお店で食事をすることがありましたし、以前から「人形町」が大好きだったんです(笑)。2004年の開業から、もう15年ほど経ちますけれど、この街の移り変わりを眺めながら診療を続けてきた感じがします。近隣のオフィスにお勤めのビジネスパーソン、この地域に古くからお住いのご高齢の方など、地域のみなさまのメンタルヘルスをしっかりとサポートしていきたいと考えています。
患者さんの声に丁寧に耳を傾け、ご一緒に解決法を考えていく
大学病院では薬物療法の研究に携わることもありましたが、ここ『人形町メンタルクリニック』では精神療法と薬物療法それぞれのアプローチで、バランスのよい診療を心がけています。今は、会社においても社会においても、「許容」されることが難しいと言いますか。お1人お1人に大きな重圧や、ストレスがかかっているように思います。当院では、それぞれの患者さんの声に耳を傾けて、どうすればその重圧に対応することができるのか、ストレスの対処法のようなものを患者さんとご一緒に考えていきます。
精神科医として喜びを感じるのは、やはり患者さんがお元気になられた姿を見ることです。私のことを信頼してくださって、治療のゴールに向けてご一緒に歩んで。症状が出ている間、いろいろと出来なくなっていたことが、また出来るようになる。そんな時は、医師である私も本当に嬉しいものです。と言いましても、実は、私が患者さんを元気にしているばかりではありません。時には、患者さんから教えられることもありますし、「ハッ」と気づかされることもあるんですよ。
一時の気分に左右されず、意識をチェンジしてみよう
当院の患者さんの症状で多くみられるのは、うつ病、適応障害、不安障害と、大きく3つに分けられるでしょうか。こうした疾患は心療内科の領域になるわけですが、患者さんにとって病院を受診するというのはハードルが高いものですよね。今は、ご自分で情報を手に入れられる時代ですから、患者さんも自分なりに試行錯誤されている方も多いようです。もちろん、そうした努力は否定されるものではありませんし、決して無駄にはならないでしょう。でも、もしも行き詰ったり、うまく行かずにお困りでしたら、ぜひご相談いただきたいと思います。
たとえば、会社にお勤めの方などは、「プレゼンがあるから会社に行きたくない」と考えることがあるでしょう。そんなときは、そのときの気分に左右されることなく、「なぜ会社に行きたくないのか」を考えてみてください。きっと、「会社に行きたくない」気持ちの裏には、「うまくやりたい」という想いがあるはず。そして、「うまく行かなかったら、どうしよう」という不安が、「行きたくない」という考えを生じさせるのです。とは言え、「どうしよう」という不安な気持ちは、決して「負け」ではありません。心の中に不安があるということは、自分が「良くありたい」という向上心のあらわれです。それならば、失敗を恐れず、向上心に従って思考と行動をにチェンジすれば良いのです。と、こうしたお話は、私の著書にも詳しく書かれていますので、ご興味がありましたらぜひご一読ください(笑)。
これから受診される患者さんへ
『人形町メンタルクリニック』は、東京メトロ「人形町駅」A2出口から徒歩1分の場所にあります。人にはそれぞれ色々な悩みがあり、1人で何とかできるものもあれば、そうではないものもあります。ただ、1つお願いしたいのは、長期にわたってストレスを抱え続けないこと。時には荷物を降ろして、心も体もゆっくり休めてあげることが大切です。山登りだって、そうですよね。重いリュックを背負って歩き続けていては、疲れ果てて遭難しないとも限りません。山小屋で荷を解いて、ゆっくり休息をとって、ふたたび頂上をめざせば良いのです。もちろん、もう一度背負わなければならない荷物もあるかもしれませんけれど、もしも休息が必要なときには、いつでもお立ち寄りいただきたいと思います。
※上記記事は2018年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
勝 久寿 院長 MEMO
精神科専門医
- 出身地:山梨県
- 趣味・特徴:子供と山や海(磯遊び)、アウトドア、昆虫採集
- 好きな本・愛読書:道は開ける、どう生きるか
- 好きな映画:ライフイズビューティフル、恋愛小説家
- 好きな言葉・座右の銘:森田療法の本「事実唯真」
- 好きな音楽・アーティスト:ボサノバ、小野リサ、ナラ・レオン
グラフで見る『勝 久寿 院長』のタイプ
穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
穏やかで明るく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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