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クラウド型電子カルテおすすめ10選!?クラウド型のメリット・デメリットも紹介

電子カルテの導入を検討する際、「クラウド型」という言葉を目にする機会があるはずです。

「クラウド型」と言われても何を表しているのかわからず、スルーしてしまうかもしれません

そこで、今回はクラウド型電子カルテとは何かクラウド型電子カルテを導入するメリット・デメリットについて解説します。

記事の後半では、おすすめのクラウド型電子カルテについても解説するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

クラウド型電子カルテとは?

クラウド型電子カルテとは、クラウド上に電子カルテを置く電子カルテのことです。

従来主流だったオンプレミス型よりも便利に利用できることから、2022年現在ではクラウド型のほうが主流になっています。

オンプレミス型電子カルテでは、院内に全てをサーバーを設置し、管理を自身で行う必要がありますが、クラウド型ではその必要がありません。

他の事業者により管理されているサーバーにアクセスするだけで電子カルテが運用できるため、安価に簡単に利用できます

クラウド型電子カルテが普及した理由

では、電子カルテの主流がオンプレミス型からクラウド型に移った理由は何があるのでしょか?

それは2010年に厚生労働省が出した『「診療録等の保存を行う場所について」の一部改正』が影響しています。

『「診療録等の保存を行う場所について」の一部改正』が出されるまでは、医療機関における電子化データは院内のサーバーで管理する必要がありました。

しかし、『「診療録等の保存を行う場所について」の一部改正』により、医療機関においてクラウドが解禁されたため、クラウド型電子カルテが普及し始めました。

クラウド型電子カルテを導入するメリット

クラウド型電子カルテを導入するメリットは以下の4つです。

  • コストがかからない
  • 端末・場所の制限がない
  • バックアップできる
  • 他システムと連携しやすい

1つずつ確認していきましょう。

コストがかからない

1つ目はコストがかからないことです。

オンプレミス型は院内にサーバーを設置する必要があり、多額の初期費用がかかってしまいます

一方、クラウド型では事業者が用意したサーバーを利用するだけなので、オンプレミス型よりも安価に導入できます

また、月額料金も必要ですが、1万円〜5万円ほどで利用できることが多いため、大きな負担とならない場合が多いでしょう。

端末・場所の制限がない

2つ目は端末・場所の制限がないことです。

クラウド型では、サーバーに接続できればどんな端末でもどんな場所でも利用できます

そのため、外出している場合でも利用でき、在宅医療や学会でもカルテを確認できる利点があります。

バックアップできる

3つ目はバックアップできることです。

万が一、院内で火災が発生したり地震で建物が倒壊したりしてしまうと、オンプレミス型の場合、データが全て消失してしまう可能性があります

しかし、クラウド型では院内ではなく、外部のサーバーにデータが保存されているため、火災の発生や建物の倒壊によりデータが消失する可能性が少なくなります。

そのため、災害対策としてクラウド型電子カルテを導入することも検討すると良いでしょう。

他システムと連携しやすい

4つ目は他システムと連携しやすいことです。

予約システム、問診システム、オンライン診療など、さまざまなWebサービスがあります。

これらのWebサービスとは、オンプレミス型よりもクラウド型のほうが親和性が高いため、連携がしやすいです。

クラウド型電子カルテを導入するデメリット

クラウド型電子カルテを導入するデメリットは、以下の3つです。

  • インターネット接続が不可欠
  • 月額費用がかかる
  • カスタマイズが不自由な場合がある

1つずつ確認していきましょう。

インターネット接続が不可欠

1つ目はインターネット接続が不可欠なことです。

クラウド型電子カルテの使用にはインターネットが欠かせず、インターネット接続ができないとデータが確認できません

医院を円滑に運営するためには、インターネットに接続しているだけでなく、安定した接続ができなければなりません。

そのために新たに回線を契約する必要もあるので、注意してください。

月額費用がかかる

2つ目は月額費用がかかることです。

クラウド型の導入費用はオンプレミス型よりもかなり安価に済みます

一方、クラウド型は月額費用がかかり、トータルでクラウド型のほうが多くの費用がかかってしまう可能性があります

そのため、長期的な目線でどちらのほうが高い費用がかかるのかを検討してみましょう。

カスタマイズが不自由な場合がある

3つ目はカスタマイズが不自由な場合があることです。

オンプレミス型電子カルテでは自由にカスタマイズできますが、クラウド型電子カルテの自由度は高くありません。

そのため、製品の仕様に合わせてカルテの使い方を変えなければいけない場合も出てきます

カルテの使い方にこだわりがある場合は、クラウド型電子カルテよりもオンプレミス型電子カルテのほうが適している可能性があるので、あわせて検討してみましょう。

おすすめのクラウド型電子カルテ10選

ここでは、おすすめの電子カルテランキングとして、10個の電子カルテを紹介します。

  1. SymView
  2. CLIUS
  3. CLINICSカルテ
  4. エムスリーデジカル
  5. Medicom-HRf
  6. きりんカルテ
  7. HOPE Cloud Chart II
  8. Open-Karte Cloud
  9. Medicom-CK
  10. セコム・ユビキタス電子カルテ

それぞれの電子カルテについて、特徴や導入費用などを解説します。

①SymView

項目 内容
特徴 電⼦カルテや予約システム等と正式連携し事務作業の効率化を図る
主な機能 電子カルテ直接連携(URL連携)
QR連携
オンライン診療クロンと正式連携
⾼度な予備問診による医師問診の省⼒化
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
運営会社 株式会社レイヤード
ホームページ https://www.media-cf.co.jp/service/symview/

1つ目に紹介するのは、SymViewです。

SymViewは電子カルテではなくWeb予約システムですが、電子カルテとの連携が非常にスムーズなので、ここで紹介しています。

連携方法も2つ用意されており、そのうちのQR連携を使えば、どんな電子カルテでも連携できるのです。

SymViewの詳細について問い合わせる

②CLIUS(クリアス)

項目 内容
特徴 Mac・Windows・iPadで自由に操作できるクラウド型電子カルテ
主な機能 WEB問診
予約機能
オンライン診療/在宅診療
バックアップ
薬用量機能
初期費用 200,000円
月額費用 12,000円
運営会社 株式会社DONUTS
ホームページ https://clius.jp/

2つ目に紹介するのは、CLIUSです。

WEB問診や予約機能など、電子カルテのみならず様々な機能が搭載されています。

クラウド型電子カルテであり、どのパソコン・タブレットでもログインさえできれば使用できるため、オンライン診療や在宅診療にとても役立つでしょう。

公式HPはこちら

③CLINICSカルテ

項目 内容
特徴 予約・問診・診察・会計を一元管理
主な機能 受付管理
患者登録
テンプレート・セット登録
ファイル管理
適応症・投与量チェック
会計
初期費用 要問い合わせ
月額費用 税込40,000円〜
運営会社 株式会社メドレー
ホームページ https://clinics-cloud.com/karte

3つ目に紹介するのは、CLINICSカルテです。

さまざまな機能をひとまとめにしたクラウド型電子カルテで、予約から会計までを1つのツールで管理できます。

適応症・投与量チェックなど、細かいところまで対応しているため、安心して利用できるでしょう。

公式HPはこちら

④エムスリーデジカル

項目 内容
特徴 5年連続クラウド電子カルテシェアNo.1(m3.com調査 2022年1月)
主な機能 M3 DigiKar モバイル
検査結果ビューアー
適応症の自動学習(AI)
iPad手書きカルテアプリ
処置行為自動学習(AI)
処方監査オプション
初期費用 無料
月額費用 税抜9,800円〜
運営会社 エムスリーデジカル株式会社
ホームページ https://digikar.co.jp/

4つ目に紹介するのは、エムスリーデジカルです。

クラウド型電子カルテの中では、かなり広いシェアをとっています。

M3 DigiKar モバイルでは、iPhoneでいつでもどこでもカルテ情報が

公式HPはこちら

⑤Medicom-HRf

項目 内容
特徴 40年以上の実績を誇るシェアNo.1カルテ((株)矢野経済研究所調べ 2021年9月)
主な機能 リアルタイムチェック
病名予測と自動置換・照合
算定アシスト標準搭載
時系列・分割表示
複数条件・テキスト検索
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
運営会社 PHCホールディングス株式会社
ホームページ https://www.phchd.com/jp/medicom/clinics/mchrf

5つ目に紹介するのは、Medicom-HRfです。

メディコムができてから40年以上が経ち、圧倒的な実績で人気を集めています。

リアルタイムチェックや病名予測、算定アシスト機能などが搭載されており、利便性の高い電子カルテです。

公式HPはこちら

⑥きりんカルテ

項目 内容
特徴 豊富な機能が追加費用なしで標準搭載
主な機能 日レセクラウドとの連携
予約機能
在宅機能
自由診療機能
画像撮影アプリ
初期費用 無料 ※別途「日レセクラウド」の初期費用がかかります
月額費用 無料 ※別途「日レセクラウド」の初期費用がかかります
運営会社 PHC株式会社
ホームページ https://xirapha.jp/

6つ目に紹介するのは、きりんカルテです。

日レセクラウドとセットで用いるため、レセプト業務にかかる手間を減らすことができます。

他にも豊富な機能が様々搭載されており、追加料金なしで利用できるため、利便性の高い機器だといえるでしょう。

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⑦HOPE Cloud Chart II

項目 内容
特徴 導入しやすく柔軟な対応が可能
主な機能 安心安全なシステム構成
フェイルオーバー機能の搭載
24時間365日監視・対応
回線トラブル時も業務継続可能
充実した教育コンテンツ
参考マスタの提供
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
運営会社 富士通株式会社
ホームページ https://www.fujitsu.com/jp/solutions/industry/healthcare/products/cloudchart2/

7つ目に紹介するのは、HOPE Cloud Chart IIです。

富士通が開発した電子カルテで、導入が簡単かつ柔軟な対応が可能な点が特徴です。

安全なシステム構成になっているため、セキュリティ面は余程のことがない限り問題ないでしょう。

公式HPはこちら

⑧Open-Karte Cloud

項目 内容
特徴 スムーズな導入、安全な管理、低コスト
主な機能 診療カレンダー機能
アシストビュー機能
部門業務機能
選べる医事会計システム
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
運営会社 富士フイルム株式会社
ホームページ https://www.fujifilm.com/jp/ja/healthcare/emr/medical-solution/open-karte-cloud

8つ目に紹介するのは、Open-Karte Cloudです。

低コストで、かつ安全な管理ができるため、費用対効果の高い電子カルテだといえるでしょう。

また、会計システムとの連動もできますが、1つの会計システムにしか連携できないわけではなく、複数の会計システムから自身が好みのものを選択できます。

公式HPはこちら

⑨Medicom-CK

項目 内容
特徴 一般・療養型中小規模病院向け電子カルテ
主な機能 患者情報の一括入力機能
受診前相談記録の受診後の患者カルテへ統合可能
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
運営会社 PHC株式会社
ホームページ https://www.aspicjapan.org/asu/service/13125

9つ目に紹介するのは、Medicom-CKです。

中小規模の病院に向けて開発された電子カルテで、使い勝手が非常に良いでしょう。

患者情報の一括入力や受診前の相談相談記録を受診後のカルテへの統合ができます。

公式HPはこちら

⑩セコム・ユビキタス電子カルテ

項目 内容
特徴 セコムによる安全・安心なセキュリティ体制
主な機能 外来機能
入院機能
在宅機能
カルテ入力支援ツール
レセコン連携
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
運営会社 セコム医療システム株式会社
ホームページ https://medical.secom.co.jp/it/karte/ubiquitous/

10個目に紹介するのは、セコム・ユビキタス電子カルテです。

セコムといえば「セキュリティ」であるため、電子カルテに対しても万全のセキュリティ対策が施されています。

また、セコムのクラウドを利用するため、在宅診療やオンライン診療では強力な後押しとなるでしょう。

公式HPはこちら

まとめ

今回は、クラウド型電子カルテについて解説しました。

クラウド型電子カルテは、他の事業者が保有しているサーバーにデータを置く形式の電子カルテです。

初期費用がかからず、端末・場所の制限がないため、便利に使えます。

一方、ネットへの接続が不可欠であること自由にカスタマイズできないことなどが欠点として挙げられるので注意が必要です。

今回の内容を参考に、クラウド型電子カルテの導入を検討してみてください。