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患者満足度をどう活かす?改善方法や省力化の方法を解説

病院で実施される「患者満足度調査」を適切に活かせていますか?

調査をしたは良いものの、改善や見直しにはつながらず、ただ「やっただけ」の状態になっているケースも少なくなりません。

しかし、それでは患者満足度調査をした意味がなくなってしまい、調査をするだけ時間の無駄になってしまいます。

本記事では患者満足度調査を活かすために、以下の内容を解説します。

  • 患者満足度調査が重要な理由
  • 患者満足度を改善する方法
  • 患者満足度調査の問題点

これらの内容を理解することで、患者満足度調査を医院の経営に適切に活かせるようになるでしょう。

患者満足度調査はなぜ重要か?

まずは、患者満足度調査が重要な理由を解説します。

医療の質を評価する指標として使われる患者満足度調査には、医療行為自体の評価のみならず、スタッフの対応、設備の充実性、施設の快適さなども含まれます。

すなわち、全体として病院がどのように評価されているのかを知る良い機会なのです。

これから小規模なクリニックは数を増やしていくため、患者満足度が低ければ淘汰されてしまい、生き残れなくなる可能性もあります。

そのため、患者満足度を上げることが病院の経営改善につながる可能性が大きいので、患者満足度調査が重要視されています。

患者満足度を改善する方法7選

Close-up of Hand using writing pen with questionnaire or paperwork survey question filling in business company personal information form checklist document.

患者満足度を改善するには、以下の7つの方法が考えられます。

  • 丁寧なやりとり
  • 予約システムの導入
  • 水回りを綺麗に保つ
  • 相談窓口の設置・定期的なアンケートの実施
  • プライバシーの保護
  • スタッフの教育
  • 地域への貢献

1つずつ解説します。

丁寧なやりとり

1つ目は、丁寧にやりとりすることです。

非常に基本的なことではありますが、患者さんの話すことに親身になって聞いたり、患者さんの目を見て話したりすると、患者さんも安心感を覚えます。

スタッフの方も同様で、受付等で雑な対応をするのではなく、丁寧に一人ひとりの顔を見て対応することが大切です。

また、インフォームドコンセントも丁寧に行うことが大切です。

形式的に雑に終わらせてしまうことも可能ですが、それでは患者さんの積極的な参加につながりません

患者さん及びそのご家族が納得できるように、丁寧に行うことを心がけましょう。

予約システムの導入

2つ目は、予約システムの導入です。

患者満足度で課題に挙がりやすいのが、待ち時間の長さです。

待ち時間が長いのは誰でも嫌ですし、全体として待ち時間が長くなってしまうと、待合室も混み合ってしまい、居心地が良くありません

そこで、予約システムを導入することで、待ち時間の改善を図ります。

患者さんも現在の混雑具合を見ながら来院できるため、待ち時間の改善につながります。

水回りを綺麗に保つ

3つ目は、水回りを綺麗に保つことです。

診察・治療に力を入れてばかりで、浴室やトイレなどの水回りが綺麗に保たれていなければ、衛生管理の悪さを指摘され、診察・治療に対しても不安を抱かれてしまうことがあります。

そのため、綺麗に掃除をするのはもちろん、設備が古くなったら取り替え、最新の設備に変更することが大切です。

相談窓口の設置・定期的なアンケートの実施

4つ目は、相談窓口の設置・定期的なアンケートの実施です。

患者満足度調査のみならず、患者さんの意見を聞く機会を多く設けることで、従来よりも多くの課題が見えてくるでしょう。

相談窓口の設置は、直接患者さんの不安に応える機関として役割を発揮しますし、アンケートや投書箱を設置することで、匿名で気軽に意見が言いやすい空気を作れます。

複数の手段で患者さんからの意見を聴取しようという姿勢が見られれば、風通しの良いクリニックとして評判が上がる可能性が高いといえます。

プライバシーの保護

5つ目は、プライバシーの保護です。

診察室からの声が漏れないように配慮したり、採血や採尿が見られないように配慮したりすることが大切です。

また、受付で名前を呼ばれるのが嫌な方もいらっしゃるので、番号で呼ぶなどの配慮も必要でしょう。

スタッフの教育

6つ目は、スタッフの教育です。

スタッフが患者さんにどのように対応するかによって、クリニックの印象は大きく左右されます。

受付でとても親切なスタッフに対応されるクリニックと、丁寧とはいえない雑な対応をされるクリニックでは、前者の方が印象は良いはずです。

スタッフの振る舞い方を伝えたり経営理念をスタッフとも共有したりすることで、丁寧な対応ができるようになるでしょう。

地域への貢献

7つ目は、地域への貢献です。

地域に貢献しているクリニックだと認識してもらえれば、安心感・信頼感が高まります。

地域への医療の提供や在宅医療の機能を高めることで地域への貢献が可能です。

また、クリニックの前の掃除やゴミ拾いをすることで、地域に信頼される存在となり得ます。

出来ることからコツコツ取り組むことが大切です。

患者満足度調査を行う際の問題点

患者満足度調査を行う際の問題点は、スタッフへの負担がかかりやすいことです。

ここでは、どんな点においてスタッフへの負担がかかりやすいのか、またスタッフの負担を改善するためにできることについて解説します。

負担がかかりやすい

患者満足度調査では、スタッフへの負担がかかりやすくなります。

主にアンケートの準備や集計に大きな手間がかかり、大きな負担となるのです。

時間がかかることなので、時には他の業務を圧迫したり、残業をお願いしなければならない状況になったりしてしまう可能性があります。

負担が大きくなると、スタッフの満足度低下につながり、場合によっては退職の要因の1つになってしまうことも考えられるので、なるべく負担を軽減することが大切です。

職員の負担を改善するには?

患者満足度調査では、アンケートを行うことが大事なのではなく、アンケートの結果をもとに、クリニックの在り方を改善することが大事になります。

そのため、アンケートにかかる手間をなるべく省き、アンケート結果の分析や改善に時間を費やすことが必要です。

では、手間を省力化するためには、どんなことができるのでしょうか?

例えば、アンケートの準備や集計をデジタル化したり外注したりすることが考えられます。

多少のコストを支払ってでも、業務を効率化したりそもそも外注してしまって手間を省いたりすることで、従来の方法よりも負担が軽くなるでしょう。

まとめ

今回は、患者満足度調査について解説しました。

患者満足度調査は、うまく活用すれば経営の改善につながりますが、多くの病院では調査をするだけにとどまっています。

手間をかけて調査をしても、その後に活かされないのであれば、調査した意味はありません。

結果を集計し、分析した上で、必要な施策を講じることが患者満足度調査を行う意味です。

面倒だと感じられる部分があれば、外注したり効率化したりすることで対応しましょう。

ぜひ、今回の内容を参考にして患者満足度調査を活かせるように工夫してみてください。